うたの文句


江戸の人たちは唄が好きで、なにをするにも鼻歌まじり。会話の端々に唄の文句を混ぜ込んでみたりするのもしょっちゅうだが、実は最後まできちんと

歌詞を全部覚えている歌がひとつもない(杉浦日向子『一日江戸人』より

のが江戸っ子の特徴という説もあるようでして、そう言われてみると思い当たるフシがないでもない……あと、すぐ替え歌にしちゃったりとか。

まぁ普段は、うたの文句なんて「そんなもんさね」で済ましてれば良さそうなものですが、このコーナーではあえてその、うたの文句に注目してみようと思います。

歌詞の原典には稽古本やCDの歌詞カード等を利用していますが、同じ曲でも演者・演出・年代等による細かい異同は多々あるものです。ここに掲載したものはあくまでも「一例」とご理解下さい。

長唄の文句の解説には浅川玉兎さんの名著『長唄名曲要説』はじめ各種解説本を参考・引用させて頂いております。

このコーナーでは長唄など古い時代の芸能に限らず、(著作権等の条件が許すなら)昭和歌謡なども取り上げるつもり。

2007/08/17



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