BOSS DM-3

発売期間:1984/05〜1988/05

僕はDMシリーズの音、けっこう好きです。単体で使うなら今のところこれが一番好きなアナログ・ディレイ。2と3を比べたら"3"の方が好き……好きというか、ゲートが入ってる分使いやすいと思うのがDM-3。
ただ僕は、今後はディレイを単体ではなく2連結をデフォルトにしようと思っているので(=テープ・エコーの雰囲気にちょっとでも近づけようという)、そうなると初段はデジでも良いぐらいな。「2連結」というのも出来れば2連結+ノイズ・ゲートにしたいので、そうなると最早ディレイ単体での音質を云々する必要もなく、とりあえず何百mSec.か遅れた音が出てさえしてくれれば何でもOK。そんな私がDMを持っていても無用の長物です。ただアナログ・ディレイのリファレンスとして手許に置くという希望もちょっとはあるので、いつか格安で拾えたりしたら、その時はそうしちゃうかもです。

DM-"2"と"3"の違いは、ノイズ対策デュアル・アウトの有無。
基板の画像、ご覧になりたい方は↓を。
DM-2 DM-3
要するに、ディレイとしての基本部分は同じで、ノイズ対策とデュアル・アウトのための回路が足されてるだけの違いのように思えます。D.TIME最大はどちらも300mSec.。

それで、僕はノイズ対策強化版の"3"の方が好きなわけです。ディレイ音の切れ際が良く、原音との分離もホドホドで良。REPEATを多めでもうるさくまとわりつかないから設定が楽というのが一番良いところかも。
ゲートが入っているので尻尾がちょっと切られるのと、EQかフィルタでハイを落としている。そのためこういうディレイになっているんだと思います。{テープ・エコーのシングル・ディレイ@ロカビリーのイミテーション用途}にも、まぁまぁいけるのではないかと。

それと3つとも同径のノブ、これも先代からの大きな改良点だと思います。SD-1なら太細で主従関係が作られてる方が便利(かもしれない)ですが、ディレイは3つのパラメータ全てが相対関係にあって、D.TIMEを変更したら音量もフィードバックも新たなTIMEにふさわしい値に変更し直したいものです。ところがノブに太細関係があると、奥まったところに位置する"ECHO"ツマミが操作しづらく。

しかし、ボスがDM-3のノブを細径に変更したのは操作性云々が理由ではなく、この製品が発売されたのは、デジタルのDD-2が発売された翌年の1984年。こういう状況下ではアナログ・ディレイなんて、
もういいかげん古臭かろう
という気分もありそうで、整理ポストに片足置きつつ成り行きで販売継続のアナログ・ディレイの立場からは、せめて見た目だけでも(当時の基準で)現代的な装いを与え……みたいな判断もあったかどうか。それでロゴの色も白に変更。ボディも多少明るく変更されてるように思えます。

ボス製品で、このノブを使ってるのはDM-3のみなんですよね。

2006/11/02
(改)2008/03/28





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