BOSS MT-2 Metal Zone

発売期間:1991/03〜

これの音については既に語り尽くされてると思うので、ここでは
「なぜメタゾネは、あれほど嫌われたのか?」
という問題についての持論(妄言)をご披露痛そうじゃない、致しましょう。

MT-2 Metal Zoneの宣伝文;
2段階にゲインをアップさせるデュアル・ゲイン回路を搭載。とにかく重厚でパワフル!大型アンプのフルアップに負けない迫力の中低域と超ロング・サステインを獲得。しかも3バンドEQで強力に音づくり(BOSSの公式サイトより引用)

↑これが良くないよね。何がって、理屈っぽい。とくに「なんとかかんとか回路」と「EQで音づくり」ってところが理屈っぽくて、こういうのにカチンとくる人って多そうじゃないですか?

ただし、発売当初(1991年)からこういう文言が用いられていたのかどうかは未確認(広告等の資料を見つけられなかったので)。

エフェクターの宣伝文なんてものは、基本的に
ストーンズやベンチャーズがよく使う荒々しい音が出せる秘密兵器で、
音がギュイーンと伸びる!

でいいんですよ。「ストーンズやベンチャーズ」の部分は、その時々の人気者の名前に差し替えて、「ギュイーン」とかの飾り言葉も、その時々の流行りを取り入れて。でも、
<有名人が使ってる→秘密兵器で→使うと良い、使えよ!>
という大枠は、崩さない方が良いみたいですなあ。「単純」で良いんですよ、相手にしてるのはギター弾きなんだから。これの輸入をやってる会社の、あの例のへんなカリスマみたいな文章も、何か物凄いようでいて、実際のところは実に単純で、というかある意味じつに無内容だからこそ、バカにされつつも愛されるわけで。宣伝文ってのは、ここらへんの微妙な呼吸が大切みたいですね。

「秘密兵器」なんてのはもう死語だろうと思ってましたが、近頃は最終兵器を宣するメーカーもあるようで、いいんですかねそれ?最終宣言しちゃったら、そのメーカーはもう終わりじゃん。
というか、そもそも楽器=兵器ってのがアレなんですけど。

でもボスも、この点はきちんと反省したんだと思います。「何がお客様のご機嫌を損ねてしまったのか?」を検討した結果、送り出されたのがこれ(なんじゃないかな)。


メタゾネからこうなったかどうかは分かりませんが、新世代ボスの塗装膜はとても薄いです。この個体はまだきれいな方ですが、これが何カ所も剥げてくると「ただただ汚らしい」だけで、旧世代ボスのような、骨董品としての味わいに欠けるのがイマイチ。


2008/08/09





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