BOSS RDD-20 DIGITAL DELAY

発売期間:80年代の中頃

一応ラック・マウント型のエフェクターなんですが、床置きした場合、エレハモその他の巨大箱と同じか、むしろそれらより小さいし、ON/OFFはリモート・コントロール可能という事で、床置き使用も一応可能なので、気力のある人はチャレンジしてみてください。

この"RDD"には"10"と"20"の2種類あるようですが、スペック的にも機能的にも大きな変更点はないようですので(ディレイタイム最大は両方とも400mSec.)、これは値下げ対応のための型番変更か?型番が大きい=後発機種の方が値段が安いという、デジタルものならではの「ねじれ現象」。

ディレイタイムに周期的な変化を与えられる、いわゆるモデュレーション・ディレイです。ディレイタイムの可変幅が1.5〜400mSec.と幅が広いので、この1台でフランジャー/コーラス/ビブラートのいずれかの効果を得る事が出来ます。"MODURATION"の"DEPTH"をゼロにしてしまえば普通のディレイとして使用可能。

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ディレイタイム最小が1.5mSec.というのがフランジャー用途として美味しいのが、この製品の最大の特徴ではないかと思われます。
"RANGE"切替スイッチの、だいたい[6.0]の後半から[12.5]ぐらいまでがBOSS BF-2 Flangerと似たタイプのフランジャー(=ちょっとコーラスに近い、わりとマイルドで大人しめの方のフランジャー)で、それよりもショート・ディレイの[1.5]〜[3.0]だと、金属的でコーコー言う、いかにもなフランジャーの音になります。しかも
・"TONE"ツマミでディレイ音の音質調整が出来る
・"LEVEL"ツマミでディレイ音の音量調整が出来る
のもポイント高いです。「金属的でコーコー言うけどホドホドに」というような加減がやりやすい。逆に"TONE"と"FEEDBACK"を高めに設定すると、ものすごい音で発振いたします。

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"RANGE"切替スイッチが[25]の時がコーラス、それよりロング・ディレイの[50]以降がビブラートになります。ビブラートも、音程の変化幅をかなり広く取れるので、思いっ切り「変な音」とか作れますし、変化幅微少ビブラート+ロング・ディレイでデュチューン・コーラス+ディレイの合わせ技という、美しくかつ無難な使い方も、もちろん可能。

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モデュレートを掛けずに普通のディレイとして使う場合も、この機種には「TONEツマミでディレイ音の音質調整」というおまけ機能があって、デジデレの音をちょっとアナログ・ディレイ風のなまくらな音に出来るんですが……デジデレをハイ落ちさせたでけでは、絶対に

アナログ・ディレイの音にならない

という事がよくわかるので勉強になります。

リアパネルにはRPH-10,RBF-10等とMod.同期を行うためのMODURATION BUSという端子があります。これを利用すると「ど変態」なエフェクト遊びが出来るのでしょうか。ちょっと試してみたいような気がします。



2008/04/25





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