BOSS TU-12 CHROMATIC TUNER |
発売期間:1983/04〜 この製品の内容的な事については、とくに書くべき事なんて何もないんですが、驚くべきなのは、こいつの中古市場での人気の高さ。中古市場というか、@ヤフオクでの話し。 といっても金額が高いわけではありませんよ。平均して3,500円で、それより高くなる事も安くなる事もありません。非常に安定してます。3,500円=新品定価の約1/3ってのも、ヤフオク的には実に妥当なお値段です。それのどこが驚くべき事なのかというと、それは他社製品との比較で、
例えば、↑はヤマハ様のもの。機能的にはボスのと全く同じなのに、ヤフオクで売ったら
こっちはコルグのGT-2。見た目はしょぼいかも知れないが、半音下げチューニングに対応してる便利もの。それがたったの ギター用チューナーはメーカーによって性能に優劣があるとか、そんな事は絶対に絶対にないですよ。どれも同じだこんなもん。メーターの視認性とかは、むしろボス以外の方が良い場合が多いと思う(なぜなら他社は、ボスに対抗するため年々改良を重ねてますからね)。それでもボスの人気は不動である。なぜかというと ボスだから っていうのは、これホントの話しなんですねえ。ブランド・バリュー恐るべし。 --------------------- ヤフオクには「質問」のコーナーがありますよね。入札しようかどうしようかと思う人が、気になる点を出品者に問い合わす事が出来る。ギター用のチューナーを出品すると、他の製品に比べて、この「質問」をされる事が多いんです。 初心者心理っていうのには独特のものがありますよね。私も経験があります(誰でも最初は初心者)。ええ、なにかと不安ですとも。「暗中模索」と言ってもいいような時期がしばらくは続くものです。とくにネットでこういう小物を買おうなんて人は、楽器をやる仲間なり先輩なりが身近に存在しないというケースが多いのかも(孤独な独習者)。そして、そんな初心者たちから絶大なる信頼を寄せられているのが やっぱりボスですぜ、ボス! っていう。いえ、どこのメーカーでも、少なくとも大手量産系であるならば、商品ラインナップの中には必ず初心者用・入門機というカテゴリを設けてるんですが、初心者心理を掴む巧みさに関しては、ボスが他社から数段抜きん出ているのではなかろうか?チューナーの、中古市場における価格差とは、その事を如実に示す一例なのである。そしてボスのブランド・バリューを支える担い手とは、主として初心者層なのであり、「ボス=初心者に優しいブランド」という通説、これも確かな根拠があってこそのものなのである。 以上は憶測に基づく仮説(妄想)にすぎませんけれど、しかしどうも、ヤフオクでの値段の付き方を見てると、やっぱりそうなのかなあと思えてくるんですよ。 2008/08/30 |