DOD FX69 GRUNGE

コントロール"BUTT/FACE/GRUNGE"というのはイコライザー"LOW/MID/HIGH"の事です。全てブースト/カットが可能。
"LOUD"というのはマスター・ボリュームの事で、歪み量をコントロールするツマミ("DIST"とか"DRIVE"とか"GAIN"とかいう類のやつ)は付いてない「大らか設計」なエフェクター。一応EQで歪み量の加減は出来なくもないが、基本的には常時歪みまくりです。エフェクター黎明期の歪みものには
「歪み量の加減ツマミ有り/マスター・ボリューム無し」
という仕様のものは多い(COLOR SOUNDその他諸々)ですが、「歪み量の加減」の方を省略してしまっている例は、あまり見かけないような気がいたします。

DODもボス同様、ツマミは4つまでという鉄の掟があるらしく、しかも日本製品のように2軸ポットを使おうなどという手工芸的几帳面さも(たぶん)なく。だからといって、3バンドEQの方を優先させ、「歪みエフェクターのキモ」とさえ言える「歪み量のコントロール」を省略してしまって良いものかどうか……

それで、いいんです!

という明確な、というかアメリカーンで大雑把な主張が感じられるのが、コイツの良いところでしょうか。ツマミが1つ少ない=その分中身がシンプルだからかどうか、もちろんグランジで汚濁な歪みであるのは間違いないのだが、どこかカラッとした陽性なキャラが感じられる歪みです。メタゾネと比べてどうかというと、メタゾネは「音作りの幅の広さ」が売りですが、どうも「明るい・カラッとした・立つ音」というのは苦手のような。一方"FX69 GRUNGE"に「きめ細かさ」だとか「ホドホドにしとけ」とかいう大和心を求めるのも無理そうで。


ツマミにこういう"BUTT"だとか"FACE"だとかのへんな名前を付けるのが80年代の終わり頃だかに流行ったというのは、この"FX69 GRUNGE"から始まったんですかねぇ。

僕はその頃、ちょっと音楽から離れていたので何も知らず、またグランジっていうジャンルが余りにも自分の趣味の範疇外という事もあり、改めて調べてみようという気も起こらず。

現在は偉人ダンエレ等が「へんな名前ツマミ」の伝統を、しぶとく守っておりますね。


DODの電池のフタは、寸法ガバガバで極めていーかげんな作りに思えますが、中に電池を入れる事でしっかり固定される合理的な設計(かどうか)。当然ながら「紛失」されてしまってる例多数。

この形式のスイッチは不調になりやすいみたいです。うまくON/OFFしなくなった場合、支点を固定している2個所の六角レンチの締め具合如何で復活する可能性あり。

2006/11/02
(改)2008/03/28





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