Guyatone ND2 NOISE DEFENDER

7×10cmの小型エフェクターマイクロ・シリーズ、このケースが使われだしたのは1970年代の終わり頃で、最初はアンプ用フットスイッチ(SB-2)としてでした。だからグヤはこのケースを30年近く(あるいはそれ以上)使い続けているわけです。

「同じケースを使い続ける」これ一流メーカーの証し、ではなかろうかどうであろうか(←ボスがそうだから)

そんな小物アクセサリー用にすぎなかったケースに、エフェクターの回路を詰め込んで製品化してしまおうという発想も、最初はちょっとした「茶目っ気」みたいなものだったかも知れませんが、瓢箪から駒とはまさにこの事、いつの間にかグヤ製品を代表すると言っても良いぐらいの人気シリーズに成長しちゃうなんて……

結論;
ものは試し、なんでもやってみるものです

こういう、一見前受けを狙っているだけのようなアイディア商品系のシリーズって、安売り専門の無名ブランドになら他にもありそうですが、大抵はどれも短命で終わるもの。グヤのような大手メーカー(中手、ぐらいかも)がプロデュースする「おもしろ系」で、もうかなりの年月、好評を維持し得ている(細々とではあろうが)というのも、他にあまり例がないような気がいたします。

といってもマイクロ・シリーズは、べつに安売り路線のものではなく、(機種にもよりますが)標準サイズの国産エフェクターと比べ「だいたい同じ〜ちょっと割安かな」ぐらいだと思います。


ND-2は、"THRESHOLD"ノブが一つだけ、ON/OFFスイッチすら無いという機能の切り詰めっぷりが爽やか(かどうか)。とにかく繋ぎさえすればノイズがカットされます。

ゲートの作動開始時間の設定("DECAY TIME"の類)も省略されておりまして、メーカーの定めたデフォルトに固定。それはだいたい「ディレイを使っているならこれぐらいの長さは必要だろうな」というぐらいの時間のように思えます。几帳面に「ノイズのしっぽ切り」をしたい用向きには長すぎ。

ノイズ・ゲートなんて「念のためにつないでおく程度のもの」でOKな人なら、軽くて小さくて設定が簡単なこの機種は、かなり良い製品なんじゃないかと思うのですが(僕は、手放したことを後悔してます)、これもう廃盤なんですよね。
なんで廃盤になったかというと、この機種が人気が無かったとかいうより、デジタル・エフェクトが普及して、ノイズ・ゲートそのものに対する需要が減ってきているのかも知れません。

2006/12/02
(改)2008/03/28





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