メンテナンス心得

なんていう大層なものではありませんが……


こんなの出てきました……月刊「ロッキンf」1979年10月号の広告です。


ちょっと読みづらいですが、「アナログ・スイッチを搭載することでクリック・ノイズを追放、機械スイッチに比べて故障の心配がないことが特徴」と紹介されてます。中身はこんなふうになっています。


これだけなんですね〜基板が一枚あるだけです。フタというか、ゴムの方は


タネも仕掛けもない(少なくとも素人目にはそう見える)ヘコヘコ動くだけのゴムです。こういった部品だけでON/OFFが切り替わるのは不思議です。

さてこのBig Jam自慢の「電卓キー」スイッチ、たしかにここが不調のものを今のところ見かけません。だからといって現存するBig Jamがみんな完調で元気いっぱいで働いているかというと……

その反対!


具合が悪くなっちゃってるものが多いです。理由は簡単。


こ〜んなことになってます。
ただでさえ耐久性に難ありのスライド・ボリュームを「ほこりっぽいステージの上に置いて、踏んだり蹴ったりされる」エフェクターに採用すれば、こういうことになるのは当たり前。薄型・コンパクトな函体を実現するには必須の選択とはいえ、一方では「故障の心配がないスイッチの採用」を謳っておきながら……どういうつもりだったんだ、開発陣!

ちなみにこのスライドのつまみはとても外れやすく、この画像の物のようにすべて揃ってるのは珍しいです。まぁ、こういう半端な設計というか「一本足りない」感じがこの時代のものの良いところでもあります。文句言ってないで、具合の悪いものはなおしましょう!


一番手軽な解決法はこのように「接点復活材・洗浄材」の類を試してみることですね〜。あんまりどっさり吹き付けず、出来るだけちょっとづつ使った方が良いと思います。ちょっと吹き付けてまんべんなく行き渡るようにスライドを動かして……という手順。すぐに良くならなかったとしても、三日後ぐらいにもう一度同じ作業をしてやると段々良くなっていくこともありますので諦めないで!

ただし、上の画像(SPACE::: Driver)ぐらい汚れが溜まっちゃってる場合は、無闇にひっかき回すとかえってよろしくないと思います。また接点復活材ではどうにも直らない場合なども、しょうがないので分解清掃を行うことになるのですが……それがちと面倒。

普通のエフェクターはドライバーとせいぜいスパナがあれば基板を取り出すことができるのですが、Big Jamは「薄型」を追求した結果、ハンダを外さないと分解できない構造になってます。
ジャックを固定している計12ケ所のハンダを外せば取りだせる(と思う)ので別段むずかしいことでもないのですが「万が一」壊してしまわないとも限らない、のと、やっぱり「面倒」……なのでまだ分解したことはありません。でも中がどうなってるのか見てみたいということもあるので、いずれは牛込パン所有のBig Jamすべてをバラしてご覧に入れましょう……ということで、

今日はここまで!

2003/09/25

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