AKAI CD3000XL

 2011年12月に購入@ヤフオクにて。もちろん中古です。↑の画像はWebから拾った借用品だからピカピカの新品だけど、私の現物の外観は、中古品なりにヤレてます(けっこうキレイな方だけど)。液晶パネルのバックライトは点灯しません(これはアカイ製品のお約束)。

 メモリはフル装備の32MB(たったの32MBだけど、それが上限)。オプションのエフェクト・ボードも内蔵されてる(使わないけど)。取説も付属してる。液晶バックライトが点灯しない以外、不具合は無し。それでお値段は送料込み¥5,750也。素晴らしい☆

 ヤフオクの出品者さんがイマイチこの機材を把握してなかったらしく、「エフェクト・ボードは無し。メモリ量は不詳」とコメントしてたから、そのぶん割安で買えたかも。ラッキー☆

*)エフェクト・ボードはその後、売却してしまいました(自分的には不要品なので)。6千円くらいで売れた。つまり差引¥0也。なんかほんと素晴らしい。
このエフェクト・ボードはMPCシリーズと共用だから、そっち方面ではまだ需要があるのかも知れませんね。


 私は1990年代の中頃、わりと短期間ですがこのサンプラーを所有してました。しかし1999年だったか、ちょっと金欠した時期があって、その時に放出。
 しかし、アカイのライブラリCDとデータ保存用のzipドライブ一式は手放さず、ずっと所有していたんですね。まあこれは、売っていくらになるでなしな品物ではあるし、いつかまた、アカイのサンプラーを買い直すかも知れない、という考えも、少しはあったのではあります。

 zipドライブというのが、これまたずいぶんなレトロ機材だから、知らないという人のために画像を載せておきます。容量100MBの特大フロッピーみたいなものです(フロッピーがなんだか分からないという世代のネット・ユーザーも、そろそろ現れ始めた昨今ではありますけどね)。
 たった100MBのストレージですけど、CD3000XLのメモリが32MBで、これのフル使用のセットが1枚のディスクに3つ入る。お手頃な大きさなんですよ。

 アカイのライブラリはVol.1/3/5/6/7を持ってる(Vol.1がダブってますな)。しかし自分的に必要なのはVol.7のドラムとVol.5のパーカッションだけ。それとEAST COLLEXIONの"PIANO"というCDも持っている。これはピアノ1台でメモリ32MBを使い切るという、当時としては目一杯贅沢仕様なパッチだったものです。

 こういう資産が手元に残っていたため、サンプラー本体だけを買い直してウハウハしてられるわけです。自分の、案外な物持ちの良さに乾杯☆


 21世紀になってから以降の私は、サンプラーはパソコン上のソフト音源を用いてました。

 IK MultimediaのSampletank。このソフトにはアカイ・フォーマットのデータを読み込む機能もあるから、実用上はもう、ハードウェアのサンプラーなんてぜんぜん必要ないんですね。ではなぜ、この時期にCD3000XLを買い直したのかというと、

・Sampletankはインストールした後のオーサライズのために、インストール先のパソコン固有のIDを利用する方式のソフトで、オーサライズ回数にも制限がある。

という事情がまずあって、

・2011年12月の初頭に、メインで使ってるパソコン、PowerMac G4 MDDが昇天なさるというアクシデントが発生。

 パソコンは買い直せばいいのだけど、Sampletankが新しい台でも使えるかどうかわからない(オーサライズ回数に制限があるし、メーカー側のサポートはとっくの昔に終わってる)。OS9で使えるソフト・サンプラーを新たに購入するのも無理。となると最悪、もうソフト・サンプラーの使用は断念して、昔ながらの作業環境、つまりハードウェアのサンプラーを使用する方式に戻すしかなくなるかも知れない。そこで、アカイのサンプラーの昨今の相場を調べるため、ヤフオクのシンセ売り場を覗いてみたんですね。

 そしたら驚いた事にと言うか、案の定と言うべきか、かつては高額機材であったこれらの製品が、ほんの何千円かでポイポイ売り捨てられてるではありませんか☆

 しかし、サンプラーはセットアップとかがいちいち面倒だから、お手軽なPCMシンセにしておこう、という考えも最初はありました。例えばRolandのJVシリーズとか。これも相当なレトロ機材ですけど、現在の相場だとJV-1080がだいたい2万円くらいみたいなんですね。だけどアカイのサンプラーが数千円台なのに、ローランドのJVが2万って、ちょっとおかしくない?やはり使い勝手が優先されるのか?ともかく、この値段の差を考えたら、自分が買うべきはアカイ一択で決定でございます。

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 その後、パソコンの方は代替機を購入し、壊れた台のHDDを移植したら故障前の環境が完全復活。Sampletankもオーサライズ出来て、なんら問題なし。だからアカイのサンプラーなんて、やっぱり必要ないやっていう状況に舞い戻ったんだけど、現状の値段の安さを知ってしまうと、なんか一応、買っておこうかなああっていう。それで買ってしまいましたとさ。

 こういうのは何と呼んだら良いんだろう?出会い頭のなんとか、とか、怪我の功名、ではないな。なし崩し的などーとか?まあともかく、自分的にはさほど必然性の無い買い物、なのではあります。しかし品物が手元に届いて、動作確認のため一通り使ってみるうちに、
やっぱりコレ、いいわ☆
という気持ちがフツフツと湧いてきましたですよ。気分が上がるといいますか、なんなんですかねこの感情は?

 自分的にサンプラーは基本、ドラム類とピアノにしか用いません。そのため、出音の性質としてはガチン・ゴチンと鳴る成分が多めの方が、やっぱり良いのかも。もっとも、それをDAWに取り込んでしまえば、結局はSampletankでアカイのデータを鳴らすのと同じ音になってしまうのかも知れないけど、今後またパソコンが故障しても、取りあえずハードのサンプラーが一台あれば何かと安心。だから音的なメリットがさほどなくとも、それを理由にやっぱり不要だわ、という事にはならないと思う。
 CD3000XLは横幅50cm、奥行40cm、重さ10kgの馬鹿デカい鉄箱なのだけど、ここ数年、所有ギターの本数を減らしたおかげで、これ一台を置いておく部屋の余裕は充分にある。なんというか、自分の手元に復活すべくして復活した機材、って感じもいたしますね。

2012/01/27
改)2012/06/15

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