ART DUAL MP

 デジタル・レコーディングがアマチュア層に普及しはじめた頃、音を「太くする・温かくする」みたいな触れ込みで真空管入り機材の類が流行りましたけど、ART DUAL MPはそういったののハシリの一つ。私はこれを2002年頃に中古で購入しました。

*)製造時期によってパワーON/OFFインジケータの色が違うらしいです。私のは赤。

 ベース用卓直DIとして、とても良いと思います。マイク・プリとしては私個人的に、ジャンルを選ぶ/使える範囲が限られすぎるという理由でイマイチ。
「中低域重視で情報量は少な目、真空管の歪みを付加させてなんぼのもの」
というのが基本キャラだと思うので、こういうのはやはりブリテン島の流儀のロックに向いてるような気がします(といっても私はそちら方面には門外漢なので、そんなような気がするというだけ)。DRAWMER とかAPIとか、EMIコンソールの復刻版とかとかの対抗馬になり得ないのは明らか。

 ボーカルの場合は、声質によって合う/合わないの差が激しいから、DUAL MPが向いてる場合もあるかも知れません。コーラスのベース・パートとかにも?

 パネル前面にあるインプットは楽器用(High Z)で、マイク用入力端子(XLR)は背面にあります。専らベース用DIとして用いる私にとっては使いやすいレイアウト。

 購入して以来、一度もパネルを開けてみた事がないので、中の真空管がどうなってるかは全然わかりません。それほど頻繁に使用しないという事もあり、今のところ不具合はなし。球を替えればマイク用プリとしての使い道も広がるのかなという期待はありますね。

2010/10/27

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