SOUNDKING SKEC011

 2010年8月に中古で購入。2010年現在、これが私の持ってる唯一のラージ・ダイアフラムのコンデンサ・マイクであり、また一番の「おニュー」のマイクでもあります(中古ですけどね)。
 1本1万円台の安いコンデンサ・マイクって山ほど種類がありますけど、これはその中でもとくに安い方のもの。製造国は韓国か中国(よく分かりません)。SOUNDKINGっていうブランドも、どこの国のなんていう会社のものか分からない、というような代物。
 日本エレクトロ・ハーモニクス社が一時、ARTの小型マイク・プリ・アンプTUBE MPとこのマイクをバンドルで販売してたんです。そのバンドル・セットの中古がヤフオクに出てたのを購入しました。マイク・プリはすぐに転売したので差し引きすればこのマイク、もっのすごく安くで入手した事になります。

 なぜこんな安物マイクを買ったかというと、自分にとってラージ・ダイアフラムのコンデンサ・マイクは不要、少なくとも絶対に必要とか、今すぐ早急に必要とかいうものではないからです。

理由その1;
私はリボン・マイクを持ってるので人間の耳で聴いた通りに近い音を再現するという用途なら、それで事足りる。リボン・マイクは三味線用マイクとしても定番である。それに、スモール・ダイアフラムのコンデンサ・マイクなら持ってる(MXL600)。

理由その2;
10年くらい前にSide社のを買った事がある。それがかなり残念な品質だったので、激安コンデンサ・マイクに対して良い印象がない。

理由その3;
激安コンデンサ・マイクがダメだというなら、そこそこ高級な方のを買えば良かろうと思われるかも知れませんが、高級なコンデンサ・マイクとはいわゆる良い音演出するためのツールである(と私は思ってる)。だから自分で録音したものを「作品」として完パケるなら、そういう高級なコンデンサ・マイクの1本も持ってたいが、私には今のところ「作品」を作る予定は無し。テスコ類や三味線の音とはどんなものであるかを大まかにWeb上で紹介するための宅録なら、高級なコンデンサ・マイクは不要でしょう。

ですが、

やっぱりあれ、ラージ・ダイアフラムのコンデンサ・マイクは「高級っぽい」マイクの代表選手だから、これが手元に1本も無いというのはいかがなものであろうか、というか、

これを持ってないと、なにか気持ち的に落ち着かないというか、

ぶっちゃけ、「いろいろなオモチャが欲しい」というか。

どおももんもんするなあもんもんもんもんというわけで、

ラージ・ダイアフラム・コンデンサ・マイクの形さえしてれば中身はなんでもおkで、とにかく1本買っておく事にしたのですな。安ければ安いほど良い。自分はMXL600が気に入ってるので、ラージも出来ればMXLにしたい気持ちはありました。音屋でMXL2003が1万円台の前半……それくらいの値段ならとっとと買えばいいじゃん、

ってか、買えよ★

という次元のお値段ですけどね。しかし絶対に必要なわけではない買い物というのは、仮に1万が5千円だとしても割高に感じるものです。限りなく¥0に近くなきゃイヤだ(って無理な相談ですけど)。そこでヤフオクを物色すること数ヶ月、待てば海路の日和ありで上手い事、このサウンドキングを吊り上げたのでありました。軽く試し録りしてみたところ、以前に買ったSideよりかははマシな感じがするのでちょっと安心。Sideの何が不味かったかというと、収音に全てブーブー紙の質感が乗ってきちゃうんですね。ダイアフラムがアレなのかなあっていう。

(*)今のSideはどうか分かりません。これは10年前の製品についての話しです。


スイッチ部分の拡大画像。

・単一指向性のみ
・ロー・カット・スイッチ(100Hz以下をロール・オフ)とパッド・スイッチ(-10dB)を装備。

機能的にはBEHRINGER B-1あたりと同等です。

2010/10/19

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2014年5月追記;

このマイクは手放しました。
「ラージダイヤフラムのコンデンサ・マイクでさえあれば何でもいい」
という理由で2010年の夏に入手したものの、その約一年後にOktava MK319を入手して以降、使う機会は無くなりました。そもそも私の宅録で主に用いるのはリボンとダイナミック型で、コンデンサ・マイクはあまり重要ではない。だからラージのコンデンサは2本も要らなかったですね。

 それとSOUNDKINGは、入手した1年後くらいから回路 or コネクタ部分に不調が生じ、作業中に急に音が鳴らなくなる症状が出始めた。マイクケースを分解しネジ各所を締め直したら一応改善したけど、安定しきらない。マイクケーブルのコネクタがNeutrikなら良好だが、Cannonだとよろしくない等々、まあこういうところが激安品質なのかもで、今後も使い続けるなら修理に出さねばだけど、それよりかはこれをジャンク品として放出してしまおう。

 もともとが激安マイクで、しかも不調品。だから売ってもいくらにもならないだろうが、タダ同然で手に入れたのだから、それはべつにかまわない。売っていくらになるでなしなら売らなくてもいいのかもだけど、使うアテのない機材をただ腐らせてもしょうがない。ですのでSOUNDKINGは売却しました。同じ頃にSENNHEISER MD441Uも手放し、現在の私の所有マイクは、

・ラージダイヤフラム・コンデンサ、Oktava MK319
・スモールダイヤフラム・コンデンサ、MXL 600
・単一指向性リボン、RCA BK5B
・8字指向性リボン、MXL R144
・汎用ダイナミック、Audix D1
・低域用ダイナミック、Audix D4

以上のように、用途別/構造別のキャラ被りが無いラインナップとなりました。自分の持ち物の全体像としては、これくらいがスッキリしてて気分良い。私の録音技術では、例えば「少しずつ音質の違うコンデンサ・マイク数本を状況に応じて使い分ける」といったような、そういう細やかな事は出来ない(という些か残念な現実がこの数年で明らかにもなり)、当分は新たなマイクを入手する必要も無さそうに思われます。

2014/05/19(改)

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