ブランド不明のストラト・コピー |
メーカー不明のストラトキャスターのコピー品です。2011年の夏頃に購入しました@ヤフオク。
ネックを交換する前の画像も貼っておきます。
ボディの塗装が一部剥がれているのは前の所有者がレリック加工の練習台にしたから、なんだけど、実際のところは練習というよりやりかけ状態。そのくせバーナーで焼け焦げは付けてある。ヘッドに張られたFenderデカールは偽装品で、それが「かろうじて読み取れる」ところまで削り落としてあるとか、あとはお約束の「タバコの焦げ跡」とか、いろいろ痛いナニがアレしてある。そんな状態で捨て売りされてた物件だったです。 --------------------- 当サイトでは開設当初から、という事は10年も前から「私の所有してる全てのフェイザーの比較録音を行う」というのを大きな課題として掲げてきたのですが、そしてそれがいまだに手付かずなままなのですが、ともかくその作業のためにはレファレンス機が必要。YAMAHA SR-700はセン材ボディにWilkinsonのトレモロ・ユニットを載せた、あまりストラトらしくない見せかけコピーですから、比較録音用には、もっと普通の仕様のを用いたい。という理由から、このストラト・コピーを購入したのです。 なるたけ標準仕様なストラトを求めてるなら、リバースヘッドとかGraph Techのサドル&ナットなんて止すべきですが、まずグラテクに関しては、それがフェイザー比較に際しての大きな支障になるわけがない(と決めつけ)、グラテク信者であるところの私の好みを押し通す事にしました。 ネックが何故こんな事になってしまったかと言うと、まず元々付いてたネックは板目材のなかなか良い品物だったのですが、1弦が指板落ちし易いという欠点があった。その原因は、ナットの溝切りが悪いか、ネック→ブリッジのセンターが合ってないかのどちらかで、取りあえず直し易いのはナットだから、まずこれを交換してみる事にした。 しかし私の家には運良く(というか)、リバースヘッドのストラト用ネックがあったのですね。これは一体いつ買ったのか、もう思い出せないくらい昔から所有してたもので、しかしどこで買ったかは憶えてる。お茶の水のイシバシ楽器が、まだリハスタ経営もしてた頃、そのリハスタの入ってるビルの一つ下の階が中古コーナーで、そこで買いましたっていう、妙なところだけ具体的な記憶でして、それはひょっとすると私がまだ10代か、20才そこそこだった頃かも知れない。となると約30年前の品物です。値段はたしか¥1,000程度で、それだけ安いのも納得のいわく付きパーツなんだけど、わたしはこれがけっこう気に入ってて、いつかちゃんと使ってやろうと思ってた。ちゃんとは使ってやりたいが、標準仕様のストラトを求めてる今回には不適である。だけど、ネックだけをヤフオクの中古で買い直すのは色々リスキーである。ボディに合う合わないとか、品質がどうも良くないとか、そういう問題が起きやすい。そういうリスクを避けて安全な買い物をしたいなら、数万円の出費が必要で、しかしヤフオクで捨て売りされてたポンコツを格安購入して、それをリペアするのに数万円も掛けてたら、一体なにをしてるのか分かりません。だったら「標準仕様の」という方を若干基準緩和する事にいたしましょう。という事で、
リバースヘッド仕様の採用となったわけです。むしろ私としては、このネックを使う機会が生じたのは嬉しい事なので、そうなると標準仕様がどうとかの方は、もうわりとどうでもいい感じ(なんて言ってちゃいけないですけどね)。 ヘッドの上面が茶色いのは、チークの(オークだったかも知れない)ツキ板を貼ってるからです。このネック、もともとはロトマチック型のペグが付いてたもので、本来のポスト・ピッチはクルーソン用より広いのです。しかし私はクルーソン型を付けたいので、もとの穴を埋めて、クルーソン・ピッチに開け直しました。という作業をしたのもかなり昔の事で、その頃の私の工作は雑で見た目が悪く、精度も低い。その他、なんせこのネックは所有年数が長いですから、色々やらかした傷跡がたくさん残ってる。それらを全て隠すためにツキ板を貼ったのです。
ペグはゴトー製クルーソン・タイプ。3弦と4弦の間にちょっと隙間がありますでしょう?いろいろビミョーなんですわ。
ナットはグラフテックのPT-5010-00。フラットボトムでE to Eが34.59mmのもので、それをあちこち整形し直して装着。
ヘッドの付け根、ナットの真裏辺りの形状が、画像で見ての通りちょっとおかしいでしょう?先に書いた、このネックがいわく付きだというのはこの事です。普通ここは、段差になってるというか、ヘッド表側の曲線とほぼ平行なラインを描いてるものですけど、このネックは、ネックグリップの頂点とヘッド裏の平面とが、直線でつながってます。だから当然、ローポジションのグリップは不自然なほど太いです。 ただ、これのせいでローポジションが弾きにくい等の不都合は全然ないのです。
サドルはグラテク。
クリーム・ホワイトにリバースヘッドのストラト。そして裏面にはこのステッカー。わかりやす過ぎる組合せですね。しかしこれ、現状Dean Markley のジミヘン弦を張ってるから、それのオマケのステッカーをメモ替わりに貼ってるだけです。いや、私ももちろんジミヘン大好きですけど、このストラトはジミ系の事をするためのものではなく、フェイザーを掛けた歪み無しの音でバッキングするのが主たる用途。
トーン用コンデンサはHuman Gearのネーム入りオレンジドロップ。 --------------------- もともとがパーツ寄せ集めのノーブランドコピー品ですから、当然ヘッドには何のロゴも入ってません。しかし私は、どんな楽器でも無銘というのはいただけないと思うので、だからただの模様でも良いから、何かしらの1ポイントは入れたいと思ってます。入手した直後は、
これ系を貼りたい気持ちもあったのだけど、ヘッドが濃い茶色だと、たぶん金か銀のモノトーンしか似合わない。どうしたものか思案中。 --------------------- 2013年11月23日追記; ヘッドのストリング・リテーナーを金属製の物に交換しました。
ナットから出来るだけ遠くに、ごく浅い角度で軽く押さえてるだけですけど、これが有ると無しでは大違い。
ローラー式ではないです。円筒に溝が掘ってあるだけ。 --------------------- ついでに、このストラト・コピーにもともと付いてたノーマル右用ネックについて。
ペグ側1弦部分の「土手」をチップさせてしまったのだけど、それはアロンアルファで貼りました。亀裂筋が残ってしまいましたけど、問題なく使用可能な状態に戻す事が出来ました。
とまあせっかく復活させたのだけど、もはやこれは用無しの品物です。わりとちゃんとした板目材でモノは悪くないんですが、私はリバースヘッドの方を非常に気に入ってしまったので。この旧ネックは、そのうちヤフオクで売却するつもり。 2012/11/02 ■弦交換の記録
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