Teisco 8DW

2012年の夏頃だったかに購入(よく憶えてない)。
ロング・スケール8弦のラップ・スチールで、発売されたのは推定1963年。
2PU,1Vol./1Toneで、ボディ材はランバー・コア。厚さは33mmで、重量は約3.3kg。

 2011年頃から宅録にラップ・スチールを用い始め、練習したり参考用の音源を探したりする時間も増えれば、この楽器に対する関心も更に高まり、そうなると、6弦だけではなく8弦のも使ってみたくなる。
 また、私はこういうサイトをやってる建前上、できればオリジナル状態のままのテスコの何本かを所有しておきたいのだけど、テスコのスパニッシュ・ギターは使いづらくて実用性は無く、そんなものを自宅に置いておくのは邪魔だからイヤである。しかしスチール・ギターなら、若干の改良を加えれば実用可能になるし、小型だから場所も取らない、という点が私にとっては好都合である。

というような理由から、買ってみたのです8弦を。

 入手後はまず手始めに、お約束のC76にチューニング。それでコードをポロロンと弾いてみたところ「いかにもハワイアン」な音がいとも簡単に鳴らせるのには驚いた。しかし同時に、自分が欲しいのはこれじゃない感も多大であり、でもまあ、仕様的に標準的なスチール・ギターとはそういうものなようです。
 しかし6弦と8弦とを比べた場合、私にとっての重要なポイントは弦の数よりもボディの大きさの違いの方だと感じられました。8弦の方が大きくて重たいため、重たいボディならではの高級っぽい、落ち着いた、扱いやすい音が鳴るのです。サスティンも長い。重厚長大系の楽器って良いものだと、あらためて思いました。とはいえショート・スケール6弦の、ひなびたペラペラの音質も良いもので、というか6弦ショートの音の方が似合う音楽ジャンルもあるわけで、ともかくつまり結果的には、ショート6弦とロング8弦の両方が使えるようになった現状に、筆者は大満足なわけです。

 側面が黒く塗りつぶされたランバー・コア・ボディ。上面には木目がプリントされたデコラ板が貼られてます。まさにコタツ板。
 PUマウントとブリッジが一体化したコントロール・パネルは、厚さ1.5mmの鉄板で、このPU周りのパーツ一式だけでもけっこうな重量になります。
 ナットも金属製です(このタイプの8弦型)。サスティンが長く高級っぽい音がするのは、これらのパーツの仕様に由るところも大きいと思います。

 スパニッシュ・ギターよりは実用性の高いテスコのスチールですけど、やはり完全オリジナルのままでは不都合な点がいくつかあります。まずPUスイッチが右手のすぐ近くに位置していて、しかもこれはかの悪名高きシーソー型で、ちょっと触れただけで切り替わってしまいます。各PUごとのON/OFF式なのも使いづらい。だからこれはトグル系に交換するべきなのだけど、宅録でしか使わないなら、録音作業中はセロハンテープで仮固定するのでもかまわないから、わざわざ交換しなくてもかまわないかなという気もいたします。
 V/Tノブが大きすぎるのも使いづらいもので、これは交換するべきものでしょう。
 ペグは、意外にしっかりしてます。スパニッシュ・ギターと違って、木部に直接ネジ止めするのではなく、金属のフレームに取り付けられてる。そのためか殆ど錆びておらず、まあまあの精度が保たれてます。

 なお、この個体は前オーナーによって配線が改造されてます。2つのPUを両方ONにした時、シリーズ接続になるのがオリジナル配線ですが、現状はパラレルです。それはそれで悪くもないかも知れないし、私は無改造のテスコ8弦をもう1台所有してるので、だから是非ともオリジナル配線に戻さなければならないわけではない。しばらくは様子見です。

2013/09/12


■弦交換の記録

 銘柄コメント等
2012〜ブランド不明の激安弦 取りあえずの仮張りで、ゲージは
056-036-026-024 / 017-016-013-011、上4本がプレーン
チューニングは
C-Bb-C-E-G-A-C-E

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