thumb A5 copy、A5についての四方山話 |
thumbのA5コピーに対して、細かい不満はいくつかあります。 ・フラット・マンドリンとしては指板幅が狭く、弦長も少しだけ短い。 ですが私にとってはA5の、ティアドロップに小さなトガリが2つ付いてる、このボディの形が重要。F型よりもA5の方が良い。いやむしろA5でなくてはならない。なぜなら私は時々「ヤマハのSXが欲しい病」を発症してたので。
YAMAHA SXシリーズというのは↑です。A5を大型化したようなエレキですね。SXは、私がエレキに興味を持ち始めた一番最初の時期=小学生の終わり頃に目にして、強い印象を受けた製品の一つでした。すごくかっこいいと思いましたし、それは今でもそう思います。しかしかっこいいんだけど、現在の自分にとってはとくに使い道のない仕様のエレキなんですよねこれ。だから入手できたとしても持て余すのは分かり切っている。だけど時々これが無性に欲しくなる。 こういった類の物欲は過去を懐かしむ老人性の感傷でしかなかろうけど、しかしその気持ちに抗うのは難しい。 とか思ってたんですけど、A5型のフラマンを入手し、使える状態に整備し終えた2015年の1月以降、SXが欲しいという気持ちは無くなりました。ほんと不思議なほど、きれいさっぱり無くなったですね。だからつまり私にとっては、このボディの形が重要らしい。2つのトガリを持つ楽器が手元にあれば心が充たされ、もう二度とSX欲しい病に悩まされる事はない。だかなんだかともかくそういう事もあって、私にとってはF型よりもA5の方が重要。この楽器を入手できて大満足です。 --------------------- ギブソンのF型は、ギブソンのオリジナル・デザイン(だと思う。ちょっと確信なし)。そしてA5は、Fを簡略にした製品。 と、以前の私はなんとなく漠然と、とくに根拠もなくそう思ってました。ですが寺田製のこのA5コピーを入手して以降、改めてA5について、というよりフラット・マンドリンの事全般について色々調べ直してみると……って、自分が実際にフラマン所有者になってみると、関心のあり方もより具体的になる次第で。 それでどうやら、A5はFの簡略版というのとも少し違うみたいですね、というのが今のところの結論。ティアドロップにトガリが二つ付いた、この型のマンドリンの原型はイタリアに既に存在してました。YouTubeでジュゼッペ・アネダの動画をいろいろ見てたら、ギブソンA5とほぼ同じボディの形の、しかしフラット・トップ/フラット・バックのマンドリンを氏が抱えてる写真が出てきまして(動画ではなくスチール写真)。 --------------------- A5のコピーを作っていた日本のメーカーは寺田楽器だけではありません。春日楽器にもA5コピーがあります。型番はM-50。 しかしこれ、thumbのA5コピーとよく似てます。ボディ・シェイプ、サウンド・ホールの大きさ。サウンド・ホール周りのロゼッタも同じ。 だから、春日のM-50とサムのとは、同じ工場で作られたブランド違い品の可能性が高いです。春日の工場があったのは名古屋で、寺田楽器は愛知県海部郡蟹江町。じき近所ですから、ごく短期間ちょこっと製品を融通し合ったという事があったとしても不思議はない。 なお、1970年代後半と思われる春日のカタログ↓ --------------------- 日本製A5コピーはthumbと春日の他にもまだあります。丸穴ではなくf穴の「なんとなくそれっぽいの」まで含めると無数にあるかもだけど、本家ギブソンに一番そっくりなのはIbanezブランドのかな。 さてこれの工場はどこか?ibanezという事は星野、という事は富士弦かと思うじゃないですか。富士弦はBluebellブランドでカントリー楽器を作ってましたし。 なんだけどマンドカフェでは、 なお、Blue BellにもA5コピーはあったようだけど、 2015/03/03
|