TOMOCA MS-130

 2011年12月に新品を購入。

 STEDMANの金属製ポップガードが大好評につき、しかしけっこう高額なんで、他のメーカーから廉価版が色々出てますね。トモカのMS-130は、中でも一番安いもの。

*)2011/12現在、成田の音屋にてSTEDMAN PROSCREEN101が8.8k。TOMOCA MS-130は2.5k。

 私は今まで、ポップガードって使った事ありませんでした。普通のナイロン製のは、一応持ってはいるんだけど、
 ・いちいちセッティングするのが面倒で、
 ・出しっぱにするとホコリが積もるし、
 ・口臭も蓄積するしで、
だからポップガードって、ぜひとも使いたいような道具ではない。その点、金属製は便利が良い。とはいえ、絶対に必要というわけでもない。

自分的に、歌唱法というのは、
「口の前にロウソクを置いて、その火を消さないように歌う」
やっぱりこれが基本ですわ。

それで課題曲は「こきりこ節」


*)参考画像;第二期「けいおん!!」第9話より

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ともかく、だから2011年12月現在、今まで当ブログにUPした歌の録音では、ポップガードは用いてません。
 長唄のカラオケで唄ってみるテスト・羽根の禿
 長唄カラオケ唄っテストその2・越後獅子
 長唄カラオケ唄っテストその3・菖蒲浴衣
しかし、唄っテストの4つ目に用いる事にしたのがRCA BK-5Bで、なにかとデリケートなリボン・マイク。
 リボン・マイク=吹かれに弱い
というのは、どこにでも書いてある事なんで、これは流石にポップガードを用いるべきかなと。

ポップガード代の数千円をケチってリボン・マイクに致命傷を与えたら後悔はんぱないですから、これは事前に手を打っておくべきでありましょう。

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 私にとっての発声法の師匠・お手本は、蝉と赤ん坊です。
「息の量と声量は比例しない。そこに相関関係は無い」
という事を、彼らは教えてくれる。

 赤ん坊の肺活量なんて微々たるものに違いない。なのにあの泣き声のケタタマしさったらないよね。一体どうしたら、あんな凄い声が出るものか?自分は、あまり子供には縁のない環境で生活してますから、時たま電車やファミレスで爆泣きする子供に遭遇するくらいが彼らの発声法を観察する数少ないチャンスで、まああんまりストレートに見てるといろいろ角が立つんで()、横目でチラチラ、なんかつい観察してしまいます。

 観察するというより、その声の印象をこちらの心に刻む。声によって表現される「剥き出しの生命感」を少し分けてもらう、というような感覚かも。

 蝉の声は、一匹だけだとホント耳に痛い音ですけど、それが多数集まって一斉に鳴くと、美しい響きになる。連吟効果ですね。私もどうせ唄うなら「岩にしみ入る」が如き唄を、唄ってみたいものである。

 とはいえ、芸とは、文化とは、剥き出しの生命とは異なるものなので、爆的活力は適度にコントロールされなくてはならない。しかしその、コントロールしようという意識が、様々な迷道を生じさせるわけだ。

 声帯とは、適度な湿り気がないと機能しない器官ですから、これにびゅーびゅー息を吹きかけて乾燥させてはいけない。息をたっぷり「吸い込む」のは悪くないけど、たっぷり「吐き出す」のは考えもの。だから、マイクの吹かれが多すぎる人は、息の使い方を見直した方が良いのかも。

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 ちなみにこのTOMOCA MS-130は、これを口の直前・ベタ付けにして強く息を吹きかけると風切り音が発生しますので、ポップガードに「口の位置決めガイド」の役割を兼務させる場合は、ちょっと注意が必要かも。STEDMANはこの点、どうなのであろうか?自分がSTEDMANを買う事はないと思うので、これは分からずじまいとなるでしょう。5cmくらい離せば無問題なので、とくべつ困るような問題ではありません。

2011/12/30

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