YAMAHA SR-700、2015年3月、ボディをリフィニッシュ

 ストラトのボディにテスコのK-PUを載せるにはザグリを拡げなくてはならない。今回はそれが4個分ですから、わりと大手術です。だったらついでにリフィニッシュもしてしまおうと考えた。その理由;

1.
2004年頃に入手した時点で既に水色にリフィニッシュされてたのだけど、オリジナルの塗装であるナチュラルのクリア層は剥がされておらず、その上から水色の塗料が塗られてた。その塗料の材質は不明だけど、ポリやニトロセルロース・ラッカーのような塗膜が固いものではなく、クリア・コートも掛けられてないからホコリ汚れや手垢がタール状に付着しやすく、それを落とそうとすると塗料も少なからず研磨されて、いずれは下地のクリア層が露出してしまうであろう。
外観的にはキレイに塗られてて、それに少々部分ハゲが出来たってべつにかまやしないんだけど、塗り直した方が良いには違いない、という状態のものではあったのです。

2.
2015年2月にYAMAHA SA-2000Sをリフィニッシュするためクリアラッカーを1.6L買ったのだけどそれ、ギター1本には多すぎた。だからシャープ5もリフィニッシュしたけど、それでもまだ余った。だったらこの際SR-700も塗り直して、買った分のクリアラッカーを気持ちよく使い切ってしまおう。

 という事で2015年の3月頃にリフィニッシュしました。↑の画像は作業終了してから1年以上経った2016年10月に撮影したものです。トップ・コートがニトロセルロース・ラッカーで、これは完全硬化には3年かかる説もあるくらいのものだから、少なくとも1年くらいは様子見した方が良い、という事もあるけど、2015年4月以降の私はシンセ自作という新しい趣味を始めてエレキなんてほっぱらかしになってたのでもありました。
 ですがいつまでもこんなドンガラ状態のままでもいけませんから、もうそろそろ改造作業を再開せねば。その前の状態記録として撮影をし、途中経過の記事をこうして書いてる次第。

 リフィニッシュしたけど、色は前と同じ水色です。フェンダー社が呼ぶところのダフネ・ブルー、とほぼ同じ水色。ストラト用オプション・カラーの中では自分、この色が一番好きなのです。
 それと、このボディに載せるピックガードはテスコWG-4Lのもので、それは梨地仕上げのアルミ板。銀色、というより沈んだ灰色。ネックはメイプル指板。だからボディも薄い水色で、全体の彩度を低めに統一した方が良いのでもあります。

 ただ、このボディに載せるのはテスコのPUだから、ボディ・カラーにも何らかのテスコらしさを加えたい。teisco TRG-1は、写真で見るとただの地味な茶色としか思えないかもだけど実はこれ、微細なラメが入ってるメタリック・カラーなんです。
 TRG-1の色については自分、最初はあまり良いとは思ってませんでした。もっと明るい色に塗り直したい。なんだけど、実際に所有してしばらく経つうち、段々とこれが良いなと思えるようになったのですね。ラメが入ってるのは写真では写りづらいし、肉眼でも遠目では分かりません。所有してる者だけが味わえる愉楽なんですよこれ。1950年代っぽい高級感かな。違うかもだけど。まあともかくこの「遠目には分からない程度のラメ入り」が、私にとってのテスコらしさ。なのでSR-700の水色もそういう風にしてみました。

 着色層はシャープ5と同じプラモデル用の塗料。GSIクレオスのMr.カラー・シリーズを以下の割合で混色したものです。

・Mr.カラー 20 ライトブルー、独空軍機下面他 30ml(3瓶分)
・Mr.メタリックカラー GX213 GXホワイトシルバー 18ml(1瓶分)

Mr.カラー -google検索
Mr.メタリックカラーGX -google検索

 ↑の画像では黄色いムラが生じてるように見えます。撮影時の光の状態やカメラの性能のせいで多少強調されてもいるけど、肉眼で見ても実際少し黄ばんでます。これは着色層の色ではないので、おそらくニトロセルロース・ラッカーのクリアが、わずか1年で黄変し始めたのだと思われます。
 青+クリアだから黄変してると気づけるわけで、だからほぼナチュラルのYAMAHA SA-2000Sや赤系のシャープ5も、塗り終えた当初より黄味が強まってるのかも知れません。

 大きく拡大してみると、小さな黒点や、ぶつけて出来た凹があるのが分かります。黒点は、塗装時のエアガンに混入したゴミ。こういうアレが生じてしまうのがいかにも素人作業って感じ。
 打痕については、1年以上放置してただけで何故こんなのをこさえてしまうかと思いますけど、クリア層の塗膜がかなり薄いんですね多分。余ったラッカー缶の最後の残り分を使う作業だったですから、最小限にしか塗り重ねてないです。YAMAHA SA-2000Sもドンガラのままだけど、こちらは一応弦を張って色々弾いたりしてた1年間で、打痕の類はとくに生じてない。となると、SA-2000Sのクリア層はやはりちょっと厚すぎるのかもとも思われてきます。

 拡張したザグリ、PUキャビティの形状。単純な形の、いわゆる弁当箱型でかまわないんだけど、なんかそれは安っぽくてイヤ。なのでネック側1番2番PUの間にブリッジを残しました。まあほんとどうでもいい事なんですけど。

 撮影時の光の状態によって画像の色味も大きく異なりますけど、実際に近いのはこのページの最初の2枚の方です。

2016/11/08

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