(お別れ録音)Greco M700、2009年05月

2009/05/02
(改)2017/05/22


 グレコのミラージュ・シリーズは日本メーカー独自のデザインでオリジナリティがどーたら。ですがこれ、E.クラプトンがボディの一部をバッサリ切り落としたギブソン・エクスプローラを更にフェイクしたものに過ぎないんで云々。

 でもカッコイイですよね。塗装が青のM1000とかだとエクスプローラっぽさはほとんど感じられない。ボディとネックのジョイント位置は17フレット付近で、これはギブソン・エクスプローラとは大きく異なる。エクスプローラよりもネックがボディ側に入り込んでるわけですが、その変わり1弦側のホーン内側が削り落とされ、ハイポジションの演奏性はレスポール等とほぼ同等。そしてこの、ホーンを削った形がミラージュの見た目上の大きな特徴の一つにもなってる。つまりこれは合理性と装飾性を兼ね備えた意匠なわけで、こういうのはやはり優れたデザインであると申せましょう。

 更にこのホーンについて言うなら、ヤマハの寺内SG(SG-5, SG-7)のホーンが既に1960年代にはこの形状になってたわけで、

この二つを並べてみると、ボディ全体が菱形に傾いでる(かしいでる)点も共通で、もしかするとミラージュはエクスプローラのフェイクではなく、寺内SGを70年代的に解釈し直した製品だったのかもとさえ思われてきます。だけど、ミラージュが発売された70年代後半での、グループサウンズとかテケテケに対する評価は心底かっこ悪いものでしたから、この2機種の類似性に気付く人はおらず、あるいはうっかり気付いたとしても、
「知らぬ振りをするのが優しさってもの」
だったかもですねー。

ミラージュは全部で5種類あります(M1000/900/800/700/600)。定価が1万円刻みで5段階。ナンダカナー。でも各モデルの仕様はそれぞれ異なっていて、単に高い/安いだけの違いではないので云々。だけど今回の「お別れ録音」で用いたM700は安い方から2番目のやつで、セル巻き無しのセン単板ボディ。上位3機種と比べると簡素な仕様です。まあやっぱりお安いんで。
 音の方も、なんかすごく大味。2ハム/セットネックだから概ねレスポールみたいな音かと思うじゃないですか?ところがぜんぜん違う。艶だの色気だのは皆無。演奏上の細かいニュアンスとか関係ねえーって感じのエレキ。だけど、威勢の良いロックを景気よく弾き倒していくには、むしろこういうのの方が向いてるのかも知れない。
 というわけで、私的にはけして得意とはいえないスタイルで演奏してみたのが↓なんですが、やはり少々無理があったかもという仕上がり具合。

・アンプはYAMAHA YTA-25
・マイクはAUDIX D-1
・歪みはDanelectro CTO-1
・PUポジションはバッキングがFでリードがR
・2009年05月頃録音

 歪みエフェクトにはDanelectroのCOOL CAT TRANSPARENT OVERDRIVE CTO-1を用いてます。最近これを買ったので試しに使ってみました。

 CTO-1は4ノブの歪みものですが(GAIN/VOLIME、それとTREBLE/BASSの2バンドEQ)、4ノブそれぞれの設定の相互関係で音がけっこう変わってしまう回路のようで、馴れないと音を決めづらい(少なくとも私にとっては決めづらい)、しかもノブの配置がゴチャゴチャしてて操作しづらい。なので使用頻度を上げて馴れないと。
 商品名がTRANSPARENTなので「原音の特性を変えないナチュラルな歪みもの」なのかなと予想しちゃいますけど、やはりこの回路にはこの回路特有の音色があるようです。むしろ個性は強い方かもしれません。ギター本体との相性の良し悪しもありそうです。

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もう一つの作例は「いわゆるウーマン・トーンを作りたかったんだけど失敗」というもの。

・アンプとマイクと歪みものは同上
・PUポジションはバッキングがRでリードがF
・バッキングのコーラスはエレハモSMALL CLONE/RATE 10時でDEPTH ON
・2009年05月頃録音

 やはりあれ、緑色のフィルム・コンデサとかじゃ、どう頑張ってもウーマン・トーンなんて作れませんからという事を再確認。

と、この記事を最初にUPした2009年には思われたのだけど、フィルム・コンデサだからウーマン・トーンが作れなかったわけじゃないですよねこれ@2017年(改)

 ちなみに、グレコのネックに関しては「弾きやすい、というか、なんか気持ち悪いほどスラスラ弾ける」というような評もあるようですが、ヤマハのネックに馴れてる私にとってはけして弾きやすくはありませんでした。ヤマハのネックが独特すぎるのかもですけど。


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