(お別れ録音)YAMAHA SC-800、2010年12月

2011/02/14
(改)2017/07/18


 YAMAHAのSCシリーズは、いわゆるヤマハ黄金期(おおよそ1975〜85年)を代表する不人気機種。ストラトとテレキャスの合いの子みたいな仕様の製品で、主な特徴は、

  • トレモロ無しのハード・テール。
  • PUはバー・ポールピースのシングル。
  • PUセレクタ・スイッチは各PU個々にON/OFF可能で逆相も可能。いわゆるジェフ・ベック配線。

となっております。ネックはローズorエボニー指板メイプルのボルト・オン(最上位機種のSC-1200はスルー・ネック)。ボディ材はアルダー。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションはF+R
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■ベースはYAMAHA BB-1200(フレットレス改)
■プリアンプART DUAL MPを介して卓直
■DUAL MPの設定はInput/Outputの両方とも11時 High Z Inputを使用
■DAWのEQで52Hz以下を10.7dBカット
■リード(前半)は2.2kHzを4.3dBブースト

■ベース/ギターとも、各ソロ・パートにはDAW上でリバーブを少しだけ付け加えてあります。

■ドラムは打ち込み。

■2010年12月18日〜28日録音

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 このSC-800は売却予定ではなく、改造予定のものです。現在、ヤマハのストラト・コピーYAMAHA SR-700(改)に載せてるVanZandtを、こちらに載せ換えるつもり。SR-700のボディ材はセンなので、VanZandtを載せるにはいかがなものか。アルダー・ボディのエレキの方が良いにきまってる。じゃあSC-800はどうだろうか。
 SC-800はハードテイルなので、この点ではストラトとはぜんぜん違う楽器だけど、ハードテイル+VanZandtの音だって悪くないかも知れない(それは実際に載せてみないと分からない)。ストラトらしさを重視するなら当然フェンダー社製品、あるいはそれに準ずる仕様のものを買い求めるべきであるが、そういうのは高いんで、SC-800+VanZandtで良い結果が出てくれるなら経済的に素晴らしい。なんせSCは、状態良品でも2万円しませんから。

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 という事で近いうちに改造してしまう予定のSC。そのオリジナル状態の音をなるたけ多めに残しておきたいので、少しの間、この機種を使う機会が増えると思います。ジェフ・ベック配線(というかブライアン・メイ配線というか)は逆相が使えるのが特徴ですけど、今回はまずは無難に、F+Rのみで1曲通してみました。ですが、前回の録音のバッキングもYAMAHA SR-700のF+Rで、その時も感じたんですがこの音、あまり使いやすくないかもっていう。聴いてる分にはべつに悪くないかもだけど、空間を埋める度合が低いからなのか、演奏中はあまり気分が良くない。弾いてて不安になっちゃうというか。
 ちょっと鼻に掛かった音でコードがジャラーンと鳴るのは魅力あるんですけどね。ストラトのF+R改造はカントリーの人が使うものという説があるから、やっぱりそういうのに向いてるのかな。

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 前半のリードはベースで、この部分だけEQで中高域をブーストしてみました。いつも通りの設定だと、リード用としてはちょっと弱いと感じたんですね。しかし、あまり効果なかったので、更にリバーブで補強しました。そのため70〜80年代フュージョンみたいなダサい音になったけどしかたない。やはりこういう場面ではリア位置にもPUが欲しくなる。

 YAMAHA BB-1200にリアPUを増設してBB2000仕様にするのは、このベースを入手した当初から考えてた改造案なのだけど、ボディをザグりたくなくて手を付けなかった。実際、私がこのベースでリードを弾くのは年に一度あるかどうかという程度なのだから、そんな事のためにザグリを入れたりするのは止したいけど、しかしまた、現状の音で完璧なのでもない。

 となると、PU交換くらいは試しておくべきかも知れません。アクティブのEQとセットになったEMGやバルトリーニ等が候補。

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 今回のドラムは「キックとシンバルしか使わないドラマーさん」という架空の人物を設定して打ち込んだもの。省力化のためです。ギター&ベースの録音は2010年12月28日で、打ち込みが完了したのは約一ヶ月後の2011年1月25日。


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