(改造途中)YAMAHA STH-500R、2011年7月

2011/10/04
(改)2017/09/10


 ヤマハのSTHシリーズというのは1984年に発売開始された進化型ストラトみたいな、私的には全く興味ない製品なんだけど、トレモロ・ユニットが欠品していたSC-7000のためのパーツ取り要員として、このSTH-500Rを入手。そして、ブリッジ周りのザグリ形状がSupro string-through pickupを載せるのに好都合だったので、試しに取り付けてみました。

■リード/バッキングとも、ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■リードはスライド、バッキングは指押さえ
■2011年7月22日録音

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STH-500RがSupro string-through pickupを載せるのに好都合なのは何故か?

 ライ・クーダー氏がストラトのリア位置に載せてたから有名になったこのPU。弦のボールエンドを引っ掛けるテールピースやサドルが厚くて重い一枚のベースプレートに一体化してるのが特徴的。ライ・クーダー氏はストラトに載せるため、このサドルを切り落としてるのだけど、私はそれはしたくない。そんな大変な工作をするよりもオリジナル状態で使ってみて、それで音が良ければ幸せじゃないですか。弦高調整とオクターブ調整は不可ですから、スライド専用機として用います。
 ただそれでも、このPUをストラトに載せるためには、ネジ止め用の穴を一つ増やさなければならない。なぜなら

ストラトのブリッジ位置にはイナーシャ・ブロックを埋めるための大きな穴がある。これがちょうど、Supro PUの固定ネジ穴の一つに被ってるのです

 ところがヤマハSTHシリーズのトレモロは、イナーシャ・ブロックがストラトのよりも小型なのでギリギリ、Supro PUのネジ穴の位置に木部がある。そのため余分な加工をせずに済むのです。

それと、弦高調整不可なので、ネックはボルト・ジョイント式が望ましい。仕込み角を小細工すれば弦高調整できますから。

あとは当然、ボディ表面は平らでないといけない。

 以上の諸条件を充たすエレキが、Supro PUを載せるのに適してるものであって、普通に考えたらテレキャスが一番良いと思う。しかしテレキャスは、とくにボディ材がアルダーかアッシュのまともなテレキャスは高いんで、ちょっと試しにこのPUを鳴らしてみようか程度の心づもりで買うのは無理。
 それに対しヤマハのSTHシリーズは、中古市場での評価がゴミ扱いなお値段で、しかもたまたま、この少し前に入手したトレモロ欠品のSC-7000を蘇生させる役にも立つという、私にとっては好都合すぎる製品だったのです。

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 でもやはりこのPUはSTHじゃなくてテレキャスに載せたいかも。今回、仮置きっぽくSTHに載せて一通り鳴らしてみた結果、Supro PUの音はなかなか良さそげに思われます。だったらもっと良いボディに載せてみたい。しかしそう思うようになったのはSTHがあったればこそで、それをあっさり反古にするのは情に欠ける。STHが更に別の用途に使い回せるものだったらいいんですけど。

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 トーン用コンデンサーは、このPUにもともと使われていたものを付けましたが、

ちょっと容量大きすぎかも。ポットは250kΩのBカーブで、それが合ってないのかも。

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 弦はダダリオの012〜054を張ってあります。スライド専用機なので弦高は高いほど、テンションはキツいほど好都合。3弦がプレーンの既成セットで一番太くて一番入手しやすいのがダダリオの012〜って事ですね。ネックのロッドは目一杯緩め、大きく順ぞりさせてます。

 チューニングはレギュラーです(E-A-D-G-B-E)。「お別れ録音」でのスライドは全てレギュラー・チューニングで弾いてます。私的には、伴奏がある状況でのエレキのスライドでオープン・チューニングを用いる必要性が感じられません。しかし6弦054という弦をDにドロップさせた響きはかなりかっこいい、という事も分かったので、今後はオープン・チューニングも用いるようになるかもです。

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 もしもSTHをこのまま使い続けるとしたらフロントPUは不要かなとも思うので、となるとあとはピックガードでフロントのザグリを隠せば改造作業は終了です。ですがせっかくザグリがあるのだから、そこにコンパクト・エフェクターのコンプを詰め込んだら楽しいような気もしてます。候補はMaxonのこれとか↓。


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