Epiphone HOWARD ROBERTS STANDARD
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Epiphone(Gibson工場期)のフルアコ、"HOWARD ROBERTS"です。

丸孔フルアコはGibson伝統のデザインでして(古ギブのStyle Oとか、Super 400にも丸孔バージョンがあります)、ですからこのギターはべつにビザールとかの仲間ではないのですが、

■やはり珍品には違いなく
■ハグストロムやテスコにも丸孔フルアコ・モデルがあるという事もあり

このコーナーの仲間になって頂くことにしました。Epiファンの方々に対しては、申し訳ないこってす。

"HOWARD ROBERTS"にはDeluxeとStandardの2種類あって、

■Deluxe=ボディ材がトップ・サイド・バック全てメイプル。金属パーツはゴールド(のはず)。
■Standard=トップ材はスプルースで金属パーツはクローム。ピックガードは本当は白

という違いがあります。またGibsonブランドでも"HOWARD ROBERTS"は製造されております。「GibsonブランドでDeluxe仕様のHOWARD ROBERTS」は、わりと世の中に出回ってる(多少は売れた)ように思えるのですが、EpiブランドのStandard仕様HOWARD ROBERTSの方は、たぶんが付くほどの珍品。


実はグレコとアイバニーズがこのHOWARD ROBERTSのコピー・モデルを作っておりまして、僕はアイバニーズの方の現物は見たことがありますが、グレコのHOWARD ROBERTSは、未だに現物にお目にかかったことはありません。珍品ということで言うなら、その「日本製HOWARD ROBERTS」は珍品中の珍品、真性のレアものに違いないですから、所有してる方は家宝にでもして下さい。

しかしなぜ、グレコはHOWARD ROBERTSのコピー・モデルなぞというものを製造したのか?それは

清水健太郎が使用してたから

なのかどうかは今後の研究課題(←忘れなかったら)


ネック材はマホガニーで、Epiphone独特の、幅が狭くて薄いネックでした。

ペグは交換されてます。オリジナルはKlusonのメタル・ノブ(これです)なのですが、この画像を撮影した時点ではGOTOHのものに交換してました(オリジナルに戻して撮影すればよかった)。

ポジション・マークがっぽいというか、なんとなくオリエンタルな意匠のように感じられます(Epiの創業者はギリシャからの移民で、N.Y.期Epiのインレイはギリシャ製ブズーキを思い起こさせるデザインが用いられていた……という連想から)。

PUはミニ・ハムですが、これは改造されてしまったもので、オリジナルは普通のサイズのハンバッカーです。僕が入手した時点で既にこのPUで、オリジナルは行方知れず。

ピックガードも、オリジナルは白色のもののはずです。

PUの脇の表板にネジ穴があるのは、僕が一時期このPUを載せていたからでして。
ディアルモンド、音は良かったんですが「ネジ穴を開ける」とは、今にして思えばなかなか大胆(無謀・無知)な行為。


"Standard"モデルなんだけど、どちらかというと「高級モデル」用のスプルース・トップ。塗膜はもともと薄い(んだと思う)、それが経年変化で変色&ヤセを起こし、古物ならではの「味わい」をいい感じで醸し出しておりました。

ノブも、オリジナルはゴールドのハット・ノブ。

2007/12/01


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