Teisco BR66"Roller" *当サイトでのテスコのブリッジの呼び名について

1966年発売のSM-2LK-2Lに使われているブリッジです。MJ-3Lにも使われています。
BR66が高級機用、この"Roller"は廉価機種用、という意図で使い分けられていると思います。

ホロウ・ボディ方面ではEP-2Lに使われてまして、このEP-2Lの発売開始年が今のところ不明。もしEP-2Lが66年以前に発売されていたのだとしたら、このブリッジの名称は変更しなくてはなりません。
EP-2LにはBR66を載せたバージョンもあるようですが、現存する個体数は"Roller"を載せたものの方が多数派のように思えます。

オクターブ・チューニングが出来ない事と部品点数が少ない事から、BR66に対して廉価版という位置付けになっていると思うのですが、「ちゃんとローラーが回る」という点に限って言えばこちらの方がはるかに優れており、また「弦落ち」の心配も少ないサドルです。

「弦落ちしにくい」のはBR66と比べてそうだという話しで、こちらのブリッジもテンションが緩すぎる場合などは、やはり弦落ちしやすいらしいです。

部品点数の少なさも、そもそもブリッジというパーツは「シンプルなほど音は良い」という原則がありますし、BR66に比べアタック、サスティンともにより自然というか「普通のエレキに近い」音のするブリッジだと思います。

弦間ピッチを自由に設定出来るのも良い点ですね。60年代日本製エレキには弦間ピッチが極端に狭いものが多い。BR66"Roller"は、そういった製品をレストアする際の、代替パーツの有力候補でもあります。


ローラーの直径を3通りにする事で、弦高をアーチ型に設定……というのはローラー・ブリッジの設計としては正しいのですが、Teiscoの指板はどれも比較的フラットなので、これ程のRは必要なかったです。


ローラー・ブリッジのくせに「弦圧がかかると回らなくなる」という不評も多いらしいですが、ネジ山に溜まったホコリや錆びををきれいに落とし、潤滑剤を注してやればちゃんと回るようになる(はず)。

2007/03/03
(改)2010/05/03



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