テスコ・モズ式トレモロ・ユニットの製造時期によるバージョン違い3種のうち、これが2番目のものです。


 初期型との違いは、弦を通すブロックと上部プレートの固定方法。初期型はボルト3本を用いますが、2番目は溶接です。

 初期型同様、ボールエンド固定位置は段差が設けられてます。


 ベースプレートの形状も初期型と異なり、ちょっと角張ってます。
 ボディへ固定するための木ネジは5本(初期型は6本)。


 初期型との違いはもう1点。アームの支点にこの小さな金具が取り付けられています。


 この金具は、アームを使っているうちに、支点のボルトが緩んでくるのを防止しようという意図のものなんだと思います。「思います」ってのは、つまりこの金具に緩み防止の効果はほとんどない・全くないと言ってもいいので。
 しかし、テスコに限らず60年代後期ににBigsby式のユニットを作っていた日本のメーカーにとって、
「アーム支点のボルトが緩むのを防止する」とか
「ちょうど良い角度に半固定できるようにする」
のは重要な課題だったと思われますから(K-Trmグヤのユニットの念入りさ加減を見よ!)、モズ式トレモロにも、(焼け石に水だと分かっていても)何かしらの対策が求められていたのかも知れませんね。

 このユニット、使った事のある人は分かると思いますけど、アームを数回操作しただけで固定が緩んでぶらんぶらんになってしまうのです。バネ・ワッシャーを入れてやるのが一番手っ取り早くて効果的な対処法だと思います。


2007/07/21
(改)2010/08/17



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