このブリッジはSUZUKIブランドのエレキに載せられていたものなので、一応このページのタイトルもSUZUKIとしておきましたけど、べつにこのパーツがスズキ製だとか、スズキ製エレキ専用のブリッジだという事ではないです。

PUのコーナーでSUZUKIブランドのPUをテスコの仲間に分類しましたから、このブリッジも同じくテスコの仲間に入れておきますが、どこの工場で作られたのかは分かりません。

70年代初め頃の安物エレキにありがちなブリッジ、の中でも簡素な仕様な方のもの、ですね。

「こんなんじゃオクターブ・チューニングが合わねえ」というご意見もございましょうけど、そもそもオクターブ・チューニングってそれほど神経質になる必要はない問題じゃないかと思いはじめてる昨今のわたくしです。
第一、ハイ・ポジションを多用しないなら全くどーでもいい話しだし、
第二に、ハイ・ポジションを用いるにしても、フラット方向にずれてるならベンド修正でOK。シャープ方向にずれてるなら、高音域がうわずるのはむしろ自然だからそのままでOK(うわずる程度にもよりますけどね)。

まあ、ハイ・ポジションでもコード弾きするならオクターブ・チューニングが合ってないと苦しいとか、アコギだとベンド修正は苦しいとか、細かい事を言い出すとあれですが、そういう事がちゃんとしてなきゃイヤな人は、こんなブリッジが載ってる安物エレキなんて使わなければいいだけの話しです。

一方、ブリッジというのは「簡素なほど、部品点数が少ないほど音が良い」とも言える(のではなかろうか)。逆に言うと、オクターブ調整が出来て、弦毎に高さの調整も出来て……という多機能性・フレキシビリティは「音を犠牲にする」事で成り立ってるのだと言えます。

多機能を優先させるべきか、それともシンプルさを優先させるべきかは人それぞれですが(というか70年代日本製安物エレキの音が良いとか悪いとかなんてホントどーでもいい話なんですが)、このブリッジが載せられていたSUZUKIのエレキの音はけっこう良かったものですから、ちょっと擁護してみようかなと。

後日気が付いたのですが、グレッチにもこういうタイプ=ただの棒材に溝を掘っただけのブリッジがありますね。


重量は57g。

2009/10/16
(改)2010/05/03



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