60年代末期のテスコ絃楽器製品、Burns SG-28のロッド・カバーです。

Burns SG-28のネックはヘッド角度なし(Fender型)。ですのでナットの上側はR面になってます。そのRの形状に合わせて、ロッド・カバーにもRが付けられてる……

これは「ありそうで、無い」なかなかの珍品パーツでございますね。
「Fender型、なおかつヘッド側にロッド・ナットがあるネック」
に対してのみ必要な仕様で、しかも本家Fenderはここに湾曲させたロッド・カバーを使うなんて、そんなしち面倒くさい事はせず(だいたいロッド・カバーという存在自体が、実用面からするとしち面倒以外の何物でもないお飾りなのだ)、ブレット・ナットを用いるというスマートな解決法を示してくれている。

だから東洋の島国の猿まねメーカーも、フェンダー様のお手本通りのものを作ればいいのにと思うのですが、なんかそういうところが素直じゃないといいますか。

ブレット・ナットを調達するよりも、板材をプレスして曲げる方が手間が少なくて済んだのかも。あるいはブレット・ナットにはパテントが掛かっていたとか?



ロッド・カバーが金属製であるという事自体、これは「日本独自のエレキ文化の産物」なのかも知れません。リットーのビザール本をざっと見たところ、金属製ロッド・カバーを用いてるのはマイクロ・フレッツだけ。
しかし日本では、60年代の2流メーカーだけでなく、70年代初期のヤマハやグレコのGOシリーズ等に金属製ロッド・カバーが用いられてます。

2010/02/19



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