Guyatone LG-880 "MARROLY"に使われてるトラス・ロッドのカバーです。

MARROLYとは、グヤトーンが1950年代にソリッド・エレキを作り始めた、その最初期のモデルであるLG-50等を、70年代になってリメイクしたというかリファインしたというような製品ですが、その50年代の時のロッド・カバーが、この形だったのです。中央1個所のみでネジ止めするという固定方法も、50年代の時と同じ。

寸法は上記の通り。Gibsonその他の一般的なロッド・カバーに比べ、かなり小さいです。


カバーを外した状態。ナット周りのザグリは(カバーの大きさに対して)とくべつ小型なわけではありません。カバーの横幅はザグリを隠すのに必要な、ギリギリの大きさに設定されてるのです(実は、カバーの脇からザグリがチラ覗いてたりしてます)。

実用性・機能性という事なら、もう少し大きなサイズでも良かったのでしょうが、しかしMARROLYとは50'sリバイバルな製品なわけで、そしてヘッドにぽちっと取り付けられた「ほんのお飾り程度のロッド・カバー」とは、50'sなエレキの気分を演出するためのディテールとして、けっこう重要なポイント(かどうか、適当な例を示す画像を僕は所有してませんが……これなんかどうでしょう)。ですからMARROLYをデザインするにあたってはロッド・カバーの形状だけでなく、「サイズ」にもけっこうなこだわりがあった、のかも知れませんね。

製造工程は「型抜き」とかではなく、一つ一つを手作業で切り出していたと思われます。周縁部の細かい仕上げ具合は少々アレ。

なおこのロッド・カバーは、1977年のカタログからグヤトーン・オリジナル・シリーズ共通デザインという位置付けになり、

オリジナル・シリーズったって4機種しかないんですが

翌1978年に発売されるLG-1000 "Glory"にも用いられます。しかし更に数年後、シャープ5がモデル・チェンジした時(LG-1200)に、ロッド・カバーのデザインも変更されます。形状は同じなのですが大型化してしまうのですね。

2008/07/06



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