60年代末期のカワイ製テスコ、スペクトラム・シリーズのPUです。ケースにはクロム/ゴールドの2バージョンあり、この個体はゴールド。

マイナス・ネジで高さ調整可能なポールピースは3弦ずつに分かれ、それぞれBASS/TREBLEと表示されてます。
分解した事がないので内部構造がどうなってるか分かりませんが、直流抵抗値は5.6kΩでシングルPU相当ですから、3弦ずつのボビンが段違いに並べられてるのではないかと思われます。Spectrum 5のPUを小型にして一つのケースに収めたようなものでしょうか。


基本、この時代の日本製PUにはワックス含浸などの防新対策は施されてませんから、どれもフィードバックを起こしやすいし、また指の当たるノイズ等を拾いやすいものです。中でもこのスペクトラム用PUは、指の当たる音が大きくて使い辛いものでした。重量は77gと軽量。全体に作りが華奢でカバーの板厚が薄いため、ノイズを拾いやすいのかも知れません。


ポールピース用のネジは、2種類の長さが使い分けられてます。長い方が低音側/短いのは高音側です。
短い方は、もともと長いネジを切断したようにも見えますね。低音と高音とでは、コイルの形状やマグネットの置き位置に違いがあるのかも知れません。


直流抵抗値は5.6kΩ/重量は77g

2010/09/20



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