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楽器プラモ

これぞ日本が世界に誇る独自の文化……と言いたいところですが、あんがい外国にもあるのかも知れません、要するに楽器のプラモデルです。

個人的には「何が悲しゅうて楽器のプラモかな?」という気持ちも少々あるのですが、「おでん屋台」や「うふぎ屋」が一番のフェイバリットだった僕が、なに偉そうな事を言えるものでもありません。趣味は人それぞれ、でござんすね。

「ニチモの楽器プラモ」にはギター類の他にドラム、管楽器、ピアノ等があったようなんですが、僕はよく知りません。詳しく知りたい人は、これ専門のコレクターさんのサイト↓
NEKODAKEさんの楽器プラモ・コーナー
をご覧になって下さい。

リンリンランラン/浅田美代子/桜田淳子/西城秀樹/城みちる等のアイドル歌手が箱絵に使わてるシリーズもあるようですが、顔ぶれから察するにそれは1970年代の前半。その頃が「楽器プラモ」の最盛期だったのかも知れませんね。

ちなみに僕が「楽器プラモ」の存在を知ったのは……

楽器プラモ・シリーズは、管楽器ならNIKKAN(ヤマハ)、エレキならグヤという具合に「現実に存在する製品をモデルにしてる」のも特徴(らしいです。管楽器の事はよく分かりません)。
なんですが、管のNIKKANはまぁ良いとして「エレキがグヤ」で、はたしてどれ程の人気を得られたものか……やはりニチモ的には本当はモズライト・リッケン・グレッチ・カジノ等々をモデルにしたかったんじゃないかと思います。「浅田美代子がグヤ・テルスターを持ってニッコリ」してる箱絵なんて、激しく意味不明ですもんね。

70年代の中頃といえば、日本の「本物の」楽器メーカーは既にコピー戦争時代を迎え、フェンギブその他の捏造品をじゃかすか量産していたわけですが、業界の体質が違うのか著作権等に対する考え方が違うのか、あるいは「モデル屋としてのプライド」がテキトーなうそっこプラモを世に送り出す事を許さなかったのか、とにかくニチモは捏造系商売の方向には進まなかったようです。



プラモって、どういう訳か「啓蒙主義的な匂いのする能書き」が付けられていたりするものですが、↓の文章を読んで今さらながらフムフムと感心してしまったわたくしです。




↑の画像では読み辛いと思うので以下に転記。文章的にアレな部分もありますが、全て原文ママ。

<エレキ・ギターの歴史>
 ギターの名称はギリシアの楽器のキクラが転訛したもので、同形の楽器はエジプト、バビロニアなどにかなり古くからあり、8世紀ごろからヨーロッパに輸入されたといわれている。
 エレキ・ギターはきわめて新しく、1930年頃アメリカでエレキ・ギターの前身であるスチール・ギターが発明され、日本でも1933年頃より作られた。1948年アコースチック・ギターにマイクを取り付けて作られたのが初めで、現在のエレキ・ギターである。
 その頃はまだウエスタンや特殊なジャズにしか用いられていなかったが、1950年代の終わり頃からベンチャーズの前身やイギリスのシャドウズなどのエレキ・バンドが出現し、1961年ギターの魔術師といわれるレス・ポールが、エコーを駆使したエレキ・ギターでレコーディングその独特で強力なリズムはアメリカで非常な人気を巻き起こした。
 1962年頃から全米にまきおこったツイスト・ブームやサーフイン・ブームによって急にクローズ・アップされエレキ・ギターとドラムの小編成のアマチュア・グループが雨後のタケノコのように生まれた。
 わが国ではご存知のように1964年、ベンチャーズの来日によって”ウォーク・ドント・ラン” ”ダイアモンド・ヘッド”等のビッグ・ヒットと共に若者達がエレキ・ギターのとりこになるというブームが起こった。そのブームにビートルズが加勢した形となり、それらの影響により全世界のポップス界を渦に巻きこんでしまった。
わが国のプロ・バンドとしては<寺内タケシとブルー・ジーンズ><スパイダーズ><ブルー・コメッツ>などTV・ステージのアイドルを生み出した。
 エレキ・ギターのメーカとしてはグヤトーンの東京サウンドや、日本楽器、河合テイスコ等がある。


*)60年代末までのエレキの歴史を簡潔にまとめた、なかなかの良文だと思うのですが、「ロック」という単語を一度も使ってないのが特徴的。「ビートルズ」の後に「わが国のプロ・バンド」を続けてしまったのが敗因(というか)。
*)「スチール・ギター」が「日本でも1933年頃より作られた」という記述もポイント高し。
*)この製品は「対象年齢20歳以上」ではない筈ですが、完成写真に大きさを説明するためのタバコが添えられている(しかもショッポ)のも、実に時代な感じです。
*)あと、シャープ5をモデルにしながら「わが国のプロ・バンド」に「シャープ・ファイブ」の名を挙げてないのは、ちょっとコレどうした事かと。



その他、各部の画像を並べておきます。


2007/06/01




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