2006/11/09(その4)
この日僕が座ったのは、なんと2階(のうしろの方)。



初めて座ってみての感想。
見易いのは勿論なのですが、「音が良く聞こえる」というのが予想外の驚き。

それは「舞台に近いから」だけでなく、2階席は頭の上がすぐ天井、なおかつ後方の壁がすぐ近くにある(座席列数が少ない)。それで床面は吸音材(カーペットやイスや、何よりも人間)で埋められているわけで、これはつまりちょっとした防音室みたいになってますね(前面だけが開放されてる防音室)。
他の場所だと自分の左右上後から聞こえて来る劇場全体のざわめき(ノイズ成分)が遮断されて、正面からの、舞台上の音のみが良く聞こえてるんだと思います。
3階とか4階ですと会場全体の、約1500人の観客それぞれが発する微細なガサゴソ音が合算された、「なにか大きなモヤモヤ」の中で見物してる状態(なんだって事に今になって気付いた)。

ただ、2階は音がきれいに聞こえるのは良いんですが、「お上品すぎで何だかつまらない」とでも言いますか、「1500人規模の小屋でしばいを見ている臨場感」が楽しめるのは3階の方かなとも思えたり。僕にとって2階席は「ぜひまたここで見てみたい」と思えるような場所ではなかったです。

もちろん予算的にも、そう何度も来れるわけでないに決まってるわたくしがこんな事言っても、負け惜しみにしか聞こえないかも知れませんが。

「2階は音が静か」なのが一概に良いとも思えない理由はもう一点あって、その見物の発するガサゴソ音ってのは、2階のお客だって人間だから、やっぱり普通に発生するわけですが、辺りがシーンとしているだけに却って目立ってしまんですな、これが。自分も変な音を立てやしないかと、妙に気が張ってしまいます。

それと、例えば丸本ものだと、幕が開けばまず床が置きを唸る、その間ずーっとお連れあい同士でお喋りしているタイプの見物って結構いるものでして、2階のお客にだってそういう方の見物は当然いるわけでして。
座席がお上品だからといって、べつに見物までもがお上品なわけではないのでして。


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