YAMAHA SB-800S

2011年5月に購入@ヤフオク。フレット・レスはプレベ・タイプのを持ってるから、フレッテッドはジャズベ系にしようと考えた。それにもちろん、

こっち方面からのなにもあれしての選択である。

・しかしFenderの本物ジャズベなんて不要。
・ていうか高くて買えない。
・国産コピーでOKだけど、C/Pが良いのはやっぱりヤマハかな。
・しかしヤマハのフェンギブ・コピーを買うくらいなら、オリジナル・モデルの方が良いに決まってる。

というような思考経路を経た結果、SBを選択しました。私がベースを弾くようになった、その最初の頃に使ってたのはSB-500Sで、


(↑昔持ってたSB-500S)

この製品に対しては良い印象が残ってる。どちらかというと、手放したのを後悔してる方の製品です。でも500Sはボディ材がナトーの単板で、その点がイマイチだった(あと、この鬱なボディカラーも好きではなかった)。だから再度SBを買い直すなら、ボディ材がメープル+ナトー+メイプルの3層ラミネートである800Sにしたい。現在の中古市場で800Sは稀少だけど、運良く2万円台@ヤフオクという、まあまあお買得な値段で入手できました。

・ネックはメイプル1ピース。
・重量は5kg超(私の持ってる計量器の測定上限を超えてるので、正確には不明)
・PUはシングル2発。
・カバーが大きめなだけで、中身は普通にジャズベ型のPU。
・配線は2V/1T。

 入手時の状態は、2弦のペグが他社製品に交換されてるけど、それ以外はオリジナル・パーツ。電気系に不具合は無し。ところが、PUとブリッジを固定してる木ネジの大部分が中腐れしてたんですね。やっぱりヤフオクは怖いわと改めて思った次第ですけど、ともかくその腐ったネジを掘り出し、穴埋めして、木ネジを打ち直し、正常な状態に戻したのが2012年10月。

 入手後1年以上、そんな酷い状態のままにしてたのもアレですけど、中腐れを直すのは面倒な作業だし、一応そのままでも使えるわけだしで(PUの高さ調整は出来ませんが)、でもまあ、リペアいたしました。その作業途中の写真。

 ブリッジ固定に用いられるネジは7本。そのうち正常だったのは2本だけ。
 ブリッジ取り付け位置の浅いザグリにも塗装が薄く吹かれてたのですが、仕上げ研磨されてないので表面はデコボコ。だから穴埋め用木栓のツラ合わせをする時に剥いでしまいました。なんかその方が気分が良いので。

 PUのネジ穴を埋めた木栓のアタマを残したのは、PU高を少しでも多く稼ぐため。そしてオリジナルの木ネジと概ね同じ長さの代替品で取り付け直したものの、それでも高さが足りず、しかたないので後日、ここにφ3mmの鬼目ナットを打って、長さ35mmのボルトで固定するように作り替えました。

 また、一時フロントPUにフェンスを付けてたのですが(2012/09〜2013/08)、

それをブリッジの上に移動し(理由は後述)、あとはトーン・ノブを交換し、このページの一番最初の写真の状態に落ち着いたのが2013年8月。

 せっかくだから、この楽器のオリジナル状態の画像も載せておきます(ヤマハのカタログ)。

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ボディ部分の拡大画像。

 トーン・ノブは、白チキン+アルミ文字盤に交換。見た目の美しさを優先するなら3つとも同じ形状にするべきとは思うのですけど、機能主義的デザインの観点からすると、役割の違うノブは、見た目も違うべきである。フェンダーの3ノブ・ジャズベは、そっち系ですね(トーン・ノブだけが小さい)。
 このベースが自分にとってのメイン機材で、目視確認せずとも目的のノブを間違いなく探り当てられるくらい体に馴染んでるなら、3つとも同じ形でもかまわないのでしょう。しかし私はこのベースを時々用いる程度なのだから、となると機能主義が優先される。つまり、トーン・ノブは別形状にするべきである。

 だからといって何もこんな違和感ありまくりなのに載せ換えなくともですが、この際だからBB-1200のトーン・ノブもお揃いにしたい。ノブの形状と機能との対応関係が自分のベース2台で共通なのは、これまた機能主義的に喜ばしい事ですので。しかしこの交換作業をした2013年8月、その時たまたま手持ちパーツの中に黒の文字盤が無かったのですよ。まあそのうち、文字盤を黒に交換するくらいの事はしたいですね。

 フロントPUの脇にある白ポチ4つは、PUフェンスを付けたネジ穴の跡です。本当はちゃんと色合わせすべきだろうけど、面倒なのでこの現状。
 最初はPUの真上に被さるように取り付けたのですが、このベースはFender Jazz Bassよりもフレットが一つ多いから(21F)、指板エンドとフェンスの距離が近すぎてスラップがやりにくい。仕方ないので少しブリッジ寄りに移動。
 しかしその後よくよく考えてみたら、自分はもう今後、スラップ叩きまくる系の曲はやらないであろう(もともとそういうのが好きなのでもないし)。曲中で数発用いるくらいはするだろうけど、それだけのためならフェンスは不要である。

 という事で、不要になったフェンスをブリッジの上に移動。本当はスポンジを突っ込んでミュートするために、ブリッジ用のカバーを付けたいのです(JJ方式)。しかしヤマハのこの独自規格のブリッジは横幅が広いため、プレベ用のブリッジカバーは付けられません。ジャズベ用は大きすぎて、スポンジ・ミュート用には不便。なので、不要パーツとなったPUフェンスで代用させてる現状です。

 2弦のペグだけが別製品なのはあまり気分の良いものではないので本当は全交換したいけど、使用上の不具合はないので当分はこのままで。
 ストリング・リテイナーは用いたくない。しかし外してしまうと1弦がナットから外れやすくなってしまう。ですので、ナットから4cmほど遠ざけた位置に移動して使用中。オリジナル・パーツはカモメ型ですが、ボタン型に交換。

 ネック裏には当て傷多数あり、ウォルナットの埋木は若干浮いてきてるなど、少々ヤレた感のあるネック周りですけど、元々がけっこう太めの頑丈ネックですし、現状とくに不具合はありません。

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 ところでこの個体、前オーナーが配線を改してたようで、F+Rが逆相パラレルになってました。それも2013年8月に直しました。だからそれ以前に録音したこのベースの音は(それが2PUを混ぜた音なら)逆相ミックスの音だった、という事になるわけで、しかしそれはそれで悪くなかったのかも。

 というかそもそも、ジャズベ系のをという意図で入手したのがこのベースですけど、約2年間使ってみた結果、やはり自分はプレベの方が好きかもという気持ちがむしろ強化されたような面があります。私が普段聴く音盤もStuff、STAX、MOTOWN、TOP等々。全部プレベなんですね。
 とはいえ、このSBの木部やネックは好きなので、それはこのまま活かしたい。となると今後、PUをプレベ型に交換してみるとか、そういう改造を試す事になるかも知れません。

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軍手弾き(ぐんてびき)について

 2013年8月、ミュート用スポンジを詰め込むため、PUフェンスをブリッジ上に移動。しかしどうもイマイチです。やはりフラット弦にしないとらしい音にはなってくれないかなあ、などと悶々してた2013年の秋、ちょうどその頃に放映されてたのが、このアニメ↓

 「女子校サバゲ部」って事なんだけど、まあこれ、総評としてはいろいろ問題ありすぎの困惑アニメでございましたね。しかし第一話だけはかなり好印象だったから最後までズルズル見てしまった。それと、制服デザインとか画面全体の色調もわりと好きだった。制服も良いが、競技中に着用するグラブに、なぜか心惹かれるものがあり、

アニメの世界ではなぜか、アイドルとか魔法少女は手袋を着用する。というか、それ系の人達は手袋必須なのではとさえ思われるくらい、これは重要なアイコン。そんな事を言うならミッキーマウスだって手袋着用者なわけで、なんなんですかねこれ?

 しかし私は魔法少女ものとかアイドル・アニメは見ないし、ディズニー・アニメも見ない。だから手袋がとくべつ良いものだと思った事もなかったのだけど、ステラのグラブは良い☆。ああこれは不思議な気分だとか思ってるうちに、私のアタマの風車が回転しました。

そうだベース奏法の裏技に軍手弾きというのがあったではないか!

二次元に比べ三次というのは、常に多かれ少なかれ残念なものでござる。それにしたってこれはヒドい。でもべつにいいです。この格好で人前に立つのでもないし。

 軍手を付けてベースを弾くというのは、「普段はベースを弾かない人が時々ヘルプでベース担当になる時の裏技」として一部ではけっこう定番化してるようにも思えるんだけど、どうでしょうか。かくいう私は、ステラのグラブどうこうで思い出すまですっかり忘れてたのだから、つまりその程度のものかも知れません。

 たまにしかベースを弾かない人にとって、ベースの弦というのは右手も左手も痛いものなのですが、軍手を付けるとその辛さが大幅に緩和されます。だから両手に着用する人もいるんだけど、私は右手だけ。左手に軍手を付けると、指を開く方向へのストレッチが制限され、ちょっと弾き辛くなりすぎてしまう。

 ともかく、軍手を付ける第一の理由は指の痛み除けなんだけど、その副産物として、音が丸っこいモコモコになってくれるのですね。それがスポンジ・ミュートの代わりにはなってくれないだろうけど、裸指で弾くよりかはモコモコなわけで、これちょっと良いぞと。

 私はベースを2〜3時間弾き続けると、人差し指の先端に水膨れが出来てしまうのです。いつも同じ個所が腫れるので、たぶんそこに水膨れの基地が出来てしまってるのだと思う。一旦腫れてしまうと、正常な時と同じ強さでは弦を弾けなくなります(かなり痛いですから、無意識のうちに力を加減してしまう)。一曲=平均約3分のトラックのためのベースを録音するのに、私の場合は3時間以上かかるなんてしょっちゅうですから、たいてい最後の方は指が腫れてて、そうなると最初の方に録音したのに比べゲインは下がり音質も違ってしまってる事が多い。困ったものだと思ってたのですが、今後は軍手弾きで、その悩みも少なくなる事でありましょう。

 なんでもっと早くに軍手弾きの事を思い出さなかったんだろうとも思いますけど、ともかくこれを思い出させてくれたのはアニメ。やはりアニメは素晴らしい☆ありがとうアニメ。ちなみにそういえばマルコシアスバンプの人も手袋者だったのを芋蔓式に思い出した。いや、マルコ氏の事を忘れてたのではないのだけど、どちらかというと忘れてたかも。どうもすみません。

2011/11/15
(改)2012/09/27
(改)2013/09/22
(改)2013/11/23


■弦交換の記録

 銘柄コメント等
購入当初不明 以前のオーナーが張りっぱにしてた腐り弦。ヘビー・ゲージ。
2012/10/07〜Mavis EBS40100 L
Nickel Wound Light
.040〜.100
購入してから1年半後、ようやく中腐れのリペアを済ませ新品弦に交換しました。石橋楽器オリジナル・ブランドの激安弦。1セット¥980也。


2014年5月追記;

 入手してからちょうど3年目の2014年5月、SB-800Sは手放す事にしました。木ネジ中グサレ等の不具合を修理しながら使ってきたから愛着は多めだし、それにもともとSBは好きな機種だから手放したくない気持ちもあるのだけど、

・ジャズベ型のSB-800Sは(プレベ系よりも)宅録用としての汎用性が高いかと思ってたが、(少なくともSB-800Sに関しては)そうでもなかった。
・自分の好きなジャンルやバンドで使われるベースはプレベである場合が多い。だからつまり自分はジャズベよりもプレベの音が好き(なのであろう)という事が、皮肉な事にこの3年間でますますはっきりしてきた。
・さらに、SB-800Sのネックは激太で重量も5kg超だからけっこう頑張って弾かなければな楽器なのだけど、自分の年齢が50 overする今後は体力的にも無理な感じがしてきた。

等々の理由から手放す事にしたのです。プレベの音が欲しければPUをプレベ型のに交換するのでも良いのかもだけで、そうしようかどうしようか、実は半年くらい迷ってた。しかしプレベの音が欲しいならプレベを買うべきなのであって、しなくても済む改造などはすべきではない。それとやはり、SB-800Sは激太ネックで5kg超。これが一番の難点でしたね。ずっと以前に買ったSB-500Sと、今回の800S。両方とも結局は手放した。まあなんというか、自分の手に合わない機種というのはあるものです。

 手放すに際しては、出来るだけオリジナルに近い状態に戻しました。といってもブリッジ上に付けてたフェンスを外し、ネジ穴を埋め、トーン・ノブをオリジナルに戻したくらいですけど。ストリング・リテーナーのオリジナルは行方知れずなのでボタン型のまま。ともあれ3年間、どうもありがとうございました。

2014/05/07

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