(お別れ録音)COLUMBIA CSG-631、2010年06月

2010/07/12
(改)2017/07/10


・1964年にエレキ業界に参入したコロムビアの、最初の製品がこのCSG-631。
・製造元は創業間もないマツモク
 両社とも日本のエレキ・メーカーとしては後発組に属しますが、その品質は先行組のテスコやグヤトーンよりずっと上等です。というかテスコがダメすぎ。
 結局、明治期に始まった日本製洋楽器製造事業には、楽器製造のためのノウハウの蓄積が1960年代までには一応数十年間分はあったのだけど、それとは無関係なところで1950年代に創業し、見よう見まねでギター作りを始めたのがテスコ。そんな会社の製品が一時的にせよ大量に売れたのは、
・競合他社が存在しなかった
・主に輸出用だった
からにすぎず、だから一旦日本国内にエレキの需要が創出され、楽器製造に関する正規のノウハウを持ったメーカーがこのジャンルに参入し始めればテスコに太刀打ちする術は無く、70年代を待たずして市場から排除されてしまう。まあそれも当然といえば当然の流れではございましたね。

 もちろん「マツモク製のエレキが上等」といっても、それは64年当時のテスコ等と比べれば上等という意味で、現在の普通のエレキと比べればぜんぜんアレなものである、などという事は改めて申し上げるまでもありません。即ちこれが、
「テスコ以上グレコ未満のエレキ」
であり、ですから日本エレキ史上での時代区分の一つである「テスコ以上グレコ未満期」の起点年は、このコロムビア製エレキの発売が開始された1964年であると言えるのではないでしょうか。「テスコ以上グレコ未満品質」のエレキが市場に多く出回るようになるのは70年代に入ってからですが、最初に出現したのは64年。意外に早い時期から存在してたわけですね。

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 それでその、このエレキのサンプル・サウンドとしては何を弾くのが相応しいのかという問題なんですが、

・弾きやすい方に違いはないが、何でもスラスラ弾けるという程ではない。
・破天荒な所がない分、音はまともで、だから逆に「これといった特徴が無い」のでもある。
・まあ「落ち着いたジャズ・トーン」と呼べなくもない音なんですけど、このコーナーでジャズ曲を弾くのは既に何回かやってるから(自分的には)飽きた。
・コロムビアに因み、コロムビア・レコードが出してたエレキ歌謡はどうだろうと思ったんですけど、コロムビア所属でそれ系の人といえば舟木一夫とジュディ・オングくらいなもので、それを一体どうしろと?

 等々いろいろ考えてる内に面倒くさくなってきたのでとりあえず、自分的に一番ブナンな感じのを軽く弾いてみたのが↓

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25。
■マイクはAUDIX D-1。
■バッキングのPUポジションはR。リードはF。
■バッキングにBOSS PH-1。Rate=10時/Depth=2時半
■2010年06月05日録音

なんかつまんないっすね

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 お次は、2octユニゾンのリフでロカビリーっぽいようなのをと考えて作業してみたら、ぜんぜん違うものが出来上がったという作例↓

■アンプとマイクは上に同じ。
■バッキングのPUポジションはF。リードはR。
■リードにBOSS DM-2。設定の記録は無し。
■2010年06月05日録音

これもつまんね

しかしこっちは途中「けっこうグルーヴしてる一瞬」があるので、そこだけは気に入ってます。なにが良かったのかな?


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