ヤマハのTXシリーズでバッハ・フーガの技法、1999年頃

2016/08/02
(改)2017/08/06


 1999年頃にYAMAHA TX802とTX81Zを用いて作ったJ.S.バッハ、「フーガの技法」の中の一曲です。

「フーガの技法」については↓のリンクを参照して下さい。
Bach Art of Fugue -google検索

 15年以上前の録音なので、今の自分だったら絶対にこうはしないだろう個所が多々含まれてます。いろいろダメ過ぎて、聴いてるとイライラしてくる。なだけに、ちゃんとしたのを録り直したいという気持ちも湧いてくる(という効果があるといえなくもない)。録り直した方の出来が良ければ、これは消しちゃいますし。

 音源モジュールはTX802とTX81Zの2台だけだったと記憶してるのですが、録音時のデータが残ってないので正確には分かりません。KORG Prophecyも使ってるかも。というかSQリード系の音とか、一番目立ってる音はProphecyだったかも。

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 1〜3声の、聴感上の高低が入れ違ってしまってるのですが、ソプラノにはベル音が付いていて、これで譜面通りの高低順になってるからOKなんだ。みたいなヘリクツをこいて、こういうアレンジにしたわけです。なんか面白い事になるかと思って。でまあ2度とこういう事はするまいと誓う次第なわけだけど、2度としないとなればそれはそれでやっといて良かったかなという気もしてくるし、それにまた、バッド・イグザンプルをノー・コストで晒しとけるのがWebの利点の一つだと言えなくもない。ともかく当分はこういう音ゴミも公開継続中にしときます。

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 スライド・ショーに付けた譜面は総譜型ですが、第3声のクレフをG/F併用にしました。Cクレフを用いるべき音域の声部なんだけど、私はCクレフに不慣れなので。G/Fが頻繁に交替するのも読みにくいけどしょうがない。

 クラヴィーアのための3曲、YAMAHA TG77とTX802のレイヤーでバッハに付けた譜面は2段譜です。それと今回の総譜とを比べてみると;
 2段譜にまとめられたフーガって大抵はピアノ類の演奏用のもので、だから運指の都合に合わせ中声部が譜面の上下を彷徨うから読みにくい。という欠点を除くと、そして声部数が3までなら、更に全声部が同じ音色なら、2段にまとめられたフーガって案外読みやすいかもですね。4声部になると、お休みしてるのが第何声か分かりづらくなる。5声以上になると2段譜は不適。
 いやべつに、譜面見ながら曲を聴くのでもないからこんな事どーでもいいんですけど、バッハの時代の鍵盤奏者がフーガを弾く時は、総譜型の譜面でもOKだったらしい、なんて話しがあるわけですよ。当時の鍵盤奏者の全員がそうだったんじゃなかろうけど、J.S.バッハのレベルになると自作ではない他人の書いたフーガの総譜でも、初見でそこそこすらすら弾けたという、そういう逸話が残ってるわけです。ほんまかいなと思うじゃないですか?昔の人のこのテの話しってダボラも多いし。
 でもバッハはフーガを書ける人だったわけです。フーガを脳内で構想し、実際に鳴る音の姿を与え、それを(総譜で)紙に記録し、2段譜にまとめ直す。という事を何十年も継続して行ってた。だったら他人の書いた総譜フーガでもパッパと弾けたかもね。音の世界に対する見通し、ビジョンの次元が高いわけです。以上の事を一般化すると;

作曲出来る人と出来ない人とでは、譜面から読み取れる事柄の量・内容が大きく異なる。

とまあ最後には当たり前の結論に辿り着いてしまったのだけど、今回、フーガの技法のスライド・ショーに譜面を付けてみたら以上のような事が思われたという話しでした。


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