これはどのギターから外したものか記憶が曖昧なんですが、たぶんTokaiのテレキャス・コピーに使われていたものだと思います。吊り下げネジがマイナスだし、



裏面のスタンプ"TE A"もTokai製品っぽい(ような気がする)。



使われているリード線は別のTokai製品と共通。これがなかなか笑えるというか、「悲しい笑いを誘う」物件なのでして。

現代のヴィンテージ・レプリカPU(Fender系)が布被膜線を使うのは、まあ常識みたいなものですが、80年代初頭の頃の日本では、それが入手しづらかったんでしょうか。見た目だけでも似せようという涙ぐましい(そして意味不明な)努力の産物として、

●中身は樹脂チューブ
●それにナイロン?の網被膜を被せ、見た目はなんとなく布被膜線に似てる

というリード線が出現。これは扱いづらいし(ナイロン被膜がきれいに切れないしハンダの熱で焦げるしボディ内の狭い穴を通す時が面倒)、中身はヴィンテージでも何でもないしで、ろくな代物じゃございません。

まぁ日本のコピー・メーカーも、それなりのこだわり(へんなこだわり)を持って製造に励んでしたんですねと。




全体がワックスに漬けられていたりもして、外観はそれなりに雰囲気の出てるレプリカです。音が良いとか悪いとかについて、それは問うだけ野暮というもので、80年代初頭の日本製エレキの音が好きなら、これを使うしかないぞと。

2007/10/20



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