2005/12/27(その2)
東京文化会館の向かいにある国立西洋美術館の中庭から。



ロダンやブールデルの彫刻を並べたこの中庭、なんだか改装されています。以前は彫刻の周囲にあんな植え込みはなかったような……作品自体、前は緑青が吹いて緑色だったのが今は黒く艶光りしていて気色が悪いというか、まるで興醒めというか、少なくとも自然光下のブロンズ像は緑青で覆われている方が見やすいと思うのですが、近頃の趣味はこういうものなのか。よく分かりません。
おまけにこの建物の(文化会館側から見て)左隣に何かカフェーのような物が出来ていて(けっこう大きい)、中庭の植え込みと併せ、いたくゴテゴテとした外観になっています。ル・コルビュジェの建築の美しさは完全に損なわれているのが現状。

ついでだからここもオフィシャル・サイトのリンクを貼っておきますが、この建物の外観を紹介する画像がここにはありません(建設当時の空撮の小さな画像が1枚あるきり)。当事者自身がこの建築の価値を認めていないという事でしょうか。

ただまぁ、そういう雰囲気作りの甲斐があってか、平日の午前中にもかかわらず大勢の観光客が訪れているようです。以前はよほど人気の展覧会でもない限り、ここはがらんとして人気(ひとけ)のない場所でした。それが僕にとっては魅力だったのですが、「国営なんだから閑古鳥が鳴いたって知らぬ存ぜぬ」では済まされぬご時世なのか。


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