(お別れ録音)Greco GO-900、2011年3月

2011/03/19
(改)2017/08/14


Greco GO-900には前期型と後期型の2種類あって、今回の個体は後期型。
・フラット・トップ
・24フレット
・各PUにミニ・スイッチが備えられており、
 ・フロントはノーマル・ハム←→2コイルをパラレル
 ・リアはノーマル・ハム←→2コイルを逆相に切換可能。
という特徴があります。リアの逆相は蛇足機能だが、フロントのパラレルはけっこう良い音だと思います。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・リードがFのノーマル(パラレルSW=OFF)
・バッキングはFのパラレルSW=ON
■ノー・エフェクト/クリーン・トーン

■2011年3月4日&8日録音

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 4小節の循環的なパターンのバッキングにリードを付けただけの単純な作例ですが、今回は出来るだけ指癖フレーズを排除することを心掛けて弾いてみました。細かいフレーズ断片を切り貼りして時間を埋めていく、という作業の中で、普段なら指癖フレーズで「えいや」っと引き倒して済ませるような局面で、前段からの流れに対し最適と思われるノートを選び、自分の手の中にある型ではないフレーズ型をその場で作って弾く。
 全部で約2分30秒ある尺の中に、そういうやり方で作った部分が5個所くらいあって、自分的にはこれ、「お別れ録音」の今まで録音した中では一番良い出来だと思っております。やっぱり、指癖フレーズを羅列するだけってのはダメですね。

*)GOは、かなり弾きやすい方のエレキです。指癖フレーズではないものをその場で作りながら弾くというのも、ギターが弾きやすいからこそ出来る事であって、だからほんと、弾きやすさというのは大事な事だと思う。弾きにくい楽器に拘るのは人生の浪費である。

 フレーズを吟味しながら行った録音ですので、編集ポイントはいつもに増して多目。切り貼り作業を几帳面にするほど、音楽的な流れは失われてしまう。4小節のヴァース単位に行儀良く収まってるのは、ネタ帳としては良い出来だけれど、音楽としては滑稽なものです。ヴァースをまたぐ長い時間帯を作りたい時、私はリズム的なトラップを多用しますけど、今回はノートの選択に関心の焦点があって、リズム(譜割の配分)にまでは神経が廻らなかったです。


作例その2;

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、リードがRのノーマル(フェイズSW=OFF)
■エフェクトはELECTRO HARMONIX SMALL CLONEBOSS OD-2 TURBO Over Drive
■エフェクトの設定は
SMALL CLONE RATE=10時、DEPTH=ON
BOSS OD-2  TONE=10時、DRIVE=2時半、TURBO=OFF

■バッキングのPUポジションはFのノーマル(パラレルSW=OFF)
■エフェクトはBOSS FT-2 Dynamic Filter
■FT-2の設定は、
SENS=4時半、CUTOFF FREQ=11時半、Q=2時半、MODE=UP

■2011年3月5日録音


■エフェクターの組合せ方について。
 和田アキラが出演したグレコのテレビCMの音を再現してみるというアイディアがまずあって、それは「フランジャー+歪み」の音。そこでまず、Big Jam SE-11 JAZZ FLANGERとBOSS OD-2の組合せで一通り録音してみたけど、やはりちょっと滑稽すぎたので「コーラス+歪み」に変更。目標の音とは違うけど、これはこれで充分にいかにもフュージョンって感じのダサい音だから、まあいいかなと思う。
 バッキングにボスのタッチ・ワウを掛けたのは、雰囲気がシリアスになりすぎるのを避けるため(とでもいいますか)。FT-2 Dynamic Filterにしたのは、たまにはこれも使わねばというくらいの理由。効き過ぎない、というか効きが弱いのが長所でもあり短所でもあるFT-2 。こういう場面でちょこっと使うには良いものだと思います。

■エアジン-Airegin-について。
 私の弾くジャズはなんちゃってレベルのものだけど、それでもジャズだと自称する限り、エアジンくらいはサクっとこなせなくちゃいけないよね。実際は弾けてませんすみません。ですので私のジャズはなんちゃって以下ジャズって事でした。とりあえず、
「メジャー・コードへのケーデンスが3回連続する個所をゼクエンツにするのはイモ」
という事だけはよく分かった。ギターでそれをやっても面白い要素がビタイチございません。


 少し前にYAMAHA SF-500の「お別れ録音」をして、それがあまり良くなかったんで、24フレットあるエレキに対しては少し否定的になっていた私ですが、GOを弾いてみて少し見直しました。SF-500はマホネックなのにボルトオン、それで24F。無理がありますわね。

 スルー・ネックのエレキを弾いたのはこれが初めてです。スルー・ネックのベースと同じで、サスティン部分が膨らむのには感心した。セミアコもサスティンが膨らみますけど、
・セミアコはアタックが早くサスティンは短い
・GOはアタックが丸くサスティンは長い
という違いがある。クリーンなのにコンプ掛けたような音。PUがハムだという事もあり、下手がバレにくい楽器だと思います。そういう意味でも弾きやすい。「お別れ録音」では今回のも合わせ全部で3本のグレコを録音しましたが、わりとどれも好印象です。

M700 ミラージュ
グレコ印のソリアコ

フジゲン製品ってやっぱり良いのかな?ファンになってしまいそうだ。


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