(お別れ録音)Tomson SPLENDOR SERIES 赤いムスタング、2011年5月

2011/06/24
(改)2017/08/20


 日本エレキ史上に輝く、ずいぶん安い金字塔。トムソンの通称”赤いムスタング”です。この製品には通常アルファベット+数字で表されるような、いわゆる”型番”がありません。通称”赤いムスタング”というのがあるきりなのは、
「ご存じ三亀松」
と似たようなものですかね。唯一無二の存在に、肩書きなんざ要らねえぜ☆

註)赤ムスの発売開始は1983年。87年頃まで販売。
実はそれより以前、1978〜79年頃にMP-300という、仕様的には赤ムスとほぼ同じと思われる製品が販売されてたんだけど、それにはレーシング・ストライプが入ってない。ボディ・カラーも赤だけじゃない。ですので安エレキ愛好家にとって、MP-300と赤ムスとは全くの別ものとして厳密に区別されるべきであるとかなんとか。

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 さて、このエレキの「お別れ録音」として相応しい題材は何であろうか?やっぱりYMCA?

註その2)Village PeopleのY.M.C.A.がヒットしたのは1978年。西城秀樹の日本語カバー(YOUNG MAN)は1979年。

あるいは『闘牛士』の類とか?

註その3)Charこと竹中尚人氏の歌謡曲デビューは1977年(『気絶するほど悩ましい』)。

 とはいうものの、こんな弾きづらいエレキでチャーの真似事をするなんてのは真っ平御免ですし、そもそも近頃の私はもう「お別れ録音」の度に、そのエレキに相応しいネタを考えたりするのも億劫で。赤ムスは弾きづらいうえに音的な特徴はとくに無く、見た目が面白いわけでもなく、それでもあえて面白い点を挙げるなら「存在感が面白い」というような存在で、だいたいトムソン・ブランドのエレキは楽器本体よりも広告の方が面白いのであって、音とかはべつにどーでもいー感じ。だから本音を言えば、赤ムスの録音なんて面倒だからやりたくないYO!

 しかしながら、録音しなきゃしないで後々後悔するに違いない。なんせ金字塔ですから。それに、フレッシャーの安ムスを録音したのに赤ムスをスルーするって話しもないもので、だから今回は「赤ムスに相応しいもの」云々は無視して私個人の都合を優先。自分的にちょっと手を付けておきたかった題材を録ってみました。

■ギター・アンプはYAMAHA YTA-25/マイクはAUDIX D1
■PUポジションは、
・ベースのユニゾン・リフを弾いてるのはフロント
・コードの4つ刻みはリア
・途中から出てくるリードはフロント
■リードにはDanelectro Cool Cat Vibeをかけてあります。設定はINTENSITY=Full/SPEED=3時/MIX=12時
■コード4つ刻みには、アンプのリバーブをいつもより多めに掛けてます(目盛=4)。

■ベースはTeisco Phantom-B
■PUポジションはフロント
■プリアンプART DUAL MPを介して卓直
■DUAL MPの設定はInput/Outputの両方とも11時 High Z Inputを使用

■ドラムとコンガは打ち込み。

■2011年5月10日録音

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 この録音は、ギターの音よりも「打ち込みでコンガを作る練習」の方に重点のあるものでした。ラテン・パーカッションは、音量の小さいものなら生を使えるけど、宅録で本物のコンガを使うなんて絶対無理だから、コンガのMIDIデータを上手に作れるかどうかは重要事。しかしその結果は「もろ、打ち込み」って感じで云々

*)2017年追記;
2013年にKORG WAVEDRUMを購入したため、コンガをMIDIで鳴らす必要はなくなりました。なので上記の件は今となってはどうでもいい話し。

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 リードにダノ・ヴァイブを掛けたのは、やはりダニー・ハサウェイのイメージがあるから。エレキの音がエレピっぽくなる、ような気がする。赤ムスの素の音はパサパサした無味乾燥なものですけど、ダノ・ヴァイブを通すとそれなりに聴けるものになるからすごい。というよりダノ・ヴァイブは、何を通しても同じになるタイプのエフェクターだって事なのかな?


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